第29話
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、どうしたの?珍しく真剣な顔しちゃって。」
オリビエの真剣な表情を珍しく思ったエステルは声をかけた。
「いや、今の大佐なんだが……。なかなかの男ぶりであるのはボクも認めるに吝かではない……。しかし……」
「しかし……なんですか?」
続きが気になり、何かあると思ったヨシュアはオリビエに尋ねた。
「ボクのライバルとなるにはまだまだ役者不足だと言えよう。より一層の精進を期待したいね。」
「聞くんじゃなかった……」
「その自信がどこから湧いてくるのか不思議ですね。」
しかし次に出たオリビエの言葉が全てを台無しにし、エステルとヨシュアは疲れた表情をした。
「そう言えば……さっき大佐達が言ってたけど、イーリュン教で有名でプリネのお母さんと同じ『聖女』の『癒しの聖女』さんがメンフィルの皇族というのは本当なのかい?」
話を変えるためにヨシュアはリシャールが言っていたある事をリフィア達は否定せず、認めたことが気になって聞いた。
「ん?ティア殿のことか?さっきも言ったがティア殿は余の叔母上であり、プリネや父にとっては腹違いの姉になるぞ。」
「おや?確か『癒しの聖女』の名前は『ティア・パリエ』だったと思うのだが……?」
「よく知ってるわね〜」
オリビエがティアのフルネームを言った時、エステルは怪しい者を見る目付きでオリビエを見た。
「フッ……そう誉めないでくれ。照れるじゃないか。」
「誉めてなんていないわよ!どうせあんたの事だから、『癒しの聖女』っていう人も美人だから覚えていただけでしょーが。」
「ありえそうね……私も一度だけたまたま『癒しの聖女』がメンフィル大使のところに帰省した時、見たことがあるけど、師匠やメンフィルの武官達と並んでもおかしくない容姿はしていたからね……」
「ハハ………それでどうして『癒しの聖女』さんはリフィア達の名前を使わないんだい?」
エステル達とオリビエのやり取りに苦笑したヨシュアは本題を戻した。
「ティアお姉様は同じイーリュンの信者であったお母様の遺志を継ぐ意味でお母様の名前で名乗っているんです。それにマーシルンの名はどちらの世界でも有名すぎますから………もちろん必要と思った場面では私達の名前を使っているそうですから、多分リシャール大佐達はその時の情報を手に入れたんでしょうね……」
「……ねえ。話を聞いてて思ったんだけどさ。プリネのお父さんって聖女様を含めて何人奥さんがいるの?今までの話から考えると少なくとも3人はいるよね?」
プリネの説明を聞いていたエステルはある事に気付き聞いた。
「お父様の側室の数ですか?え〜と……何人でしたっけ、お姉様?」
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