第27話
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」
「…………………………」
リフィアの痛烈な言葉をモルガンは俯き耐えて聞いた。
「それ以上将軍を攻めないで下さい、リフィア殿下!」
「そうです!これには理由が………」
尊敬している自分達の上官が攻め続けられるのを黙って見る事ができず、副官や兵士は声を上げたが
「黙れ!誰がお前達の発言を許した!」
「「しかし将軍!!」」
「これ以上騒ぐな!これは上官命令だ!」
「「クッ……!」」
しかし顔を上げたモルガンの怒声に制され、悔しそうな顔をして俯いた。
「…………部下達の再度の無礼、どうかお許し下さい。」
顔を下に向けた兵士達を見て、モルガンはリフィアに向き直り謝罪した。
「よい。上官思いの部下であるということはよくわかった。そのこと自体は余はいいと思うぞ?」
「……ありがとうございます。リフィア殿下、プリネ姫。どうすれば我が軍が貴殿等にしてしまった無礼を取り消すためにどのような誠意を見せればよいでしょうか?」
「何、簡単なことだ。お前達が現時点で掴んでいる『定期船消失事件』の詳細を全てここで報告し、遊撃士協会には謝罪の文と事件の詳細な情報を提出すればメンフィルとアーライナ教会の抗議はここで収めてやる。プリネもいいな?」
「はい、リフィアお姉様。」
「エステル、お前達はどうだ?」
「え!?えっと……」
リフィアから急に話をふられたエステルは戸惑ってどう言おうか悩んでいたが
「はい、僕達としては拘束されたことはあまり気にしていませんが、事件解決のために軍から情報を貰うことには異論ありません。」
「ヨシュアの言う通り、私達としては情報を貰えば文句は言いませんよ♪」
ヨシュアが代わりに答え、シェラザードは口元に笑みを浮かべて答えた。
「メイベル殿、貴殿が余達に代わってエステル達を解放したこと、偉大なる王リウイに代わって感謝する。」
「とんでもございません。私は独自で動いただけですから。」
「ふむ、余としては何か礼をしないと気がすまないが何かないか?」
リフィアはメイベルに不敵な笑みで問いかけた。リフィアの笑みからモルガン達に会いに行く前に言ったリフィアの言葉を思い出し、察したメイベルは微笑して話を合わせるように答えた。
「でしたら王国軍による飛行制限をもう少しだけ緩めて頂けるよう、話をしてもらえませんか?空輸が頼りのボースではそのようなことをされたら商売が成り立たず、市民の生活に支障が出てしまいますので、市長として、また一商人として見逃せません。」
「………だそうだ。軍によるボース領空の制限を緩めることで余自身の怒りも収めてやろう。」
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