第27話
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ここまで言えば余の言いたい事はわかるな?」
「そ、それは………」
リフィアに睨まれたモルガンはメンフィルの皇族から客人扱いされているエステル達を、自分の独断でメンフィルに断りもせずエステル達を賊と決めつけ、拘束してしまったこと、さらにはメンフィルが信頼している組織まで侮辱してしまったことを思い出し、青褪めた。
「加えて、エステルさんはアーライナ様の神託を受けられる可能性を持つお方……我々教会としても当然巫女候補としてさまざまな支援をさせていただいております。またそこにいる正遊撃士、シェラザード・ハ―ヴェイ殿は母、ペテレーネの一番弟子……これがどういうことかお分かりでしょう、将軍?」
「う……!」
アーライナ教会からも特別扱いをされているというの情報が偽りとは気付かず、また教会のトップの人物の弟子に何をしてしまったという追い打ちをかけるようなプリネの言葉にモルガンはさらに呻き、顔を下に向けた。
「さて……何か、申し開きはあるか?先ほどのエステル達を賊と決めつけ拘束したというお前自身の発言は、撤回しようと思ってもできんぞ?さっき言ったな。『シロハヤブサ』の紋章に誓って……と。お前達リベールの国の象徴であり、王家の紋章に誓ったことを嘘や冗談とは言わせんぞ?」
「!!」
リフィアに問いかけられたモルガンはリベールの象徴であり、王家の紋章に安易に誓ったことを思い出し、反論や言い訳も見つからず沈黙した。
「それとは別件でもう一つ個人的に余が怒っていることがある。……以前リベールとの会談の際、余はアリシア女王陛下に尋ねた。軍と民間人の武装組織である遊撃士協会とはどんな関係とな。女王陛下はこうおっしゃていたぞ。『軍は大勢の民のために、遊撃士協会は個人のために動きますが事件があった時は手を取り合って協力し合う仲です。』とな。余やリウイはその言葉を信じて今まで協会と我らメンフィル軍は連携してさまざまな事件を遊撃士達と共に解決してきた。なのにその発言をした女王陛下の軍の長であるお前が今していることはなんだ?余やリウイは女王陛下に騙されたのか?」
「それはありえません!陛下は殿下達を騙すような御方ではありませぬ!!」
リフィアの問いかけにモルガンは顔を上げ、声を荒げて否定した。
「ではどういう事だ?確かな理由がないと大使館を通して女王陛下に抗議させてもらうぞ?」
「グッ……!それは………私の………独断……です……」
リフィアの脅しとも取れる言葉にモルガンは呻き声を上げ、言いづらそうに答えた。
「お前の遊撃士協会に対する評価や態度の噂はここに来るまでに聞いた。まさか大局を見ずに軍の長であるお前が、私情に流されて軍を動かしているとはここにくるまで思わなかったぞ?
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