第27話
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れ、母に教会の誰かを使って少女を観察し報告するよう神託を授けたので、私が母の名代としてエステル・ブライトに同行しているのです。」
「えっ……!?」
プリネの説明にエステルは驚いて声を出した。
「………女神自身が一人の少女に興味を示すなど、正直信じられませぬ。何か、証拠はございませんか?」
プリネの説明にモルガンは信じられず、エステルがアーライナに気にいられている確かな証拠を求めた。
「証拠ですか。エステルさん、少しよろしいですか?」
「う、うん!何かな?」
プリネに呼ばれたエステルは場の雰囲気に緊張しながら答えた。
「エステルさんは以前お母様からアーライナ様のご加護を受けたお守りを受け取ったと聞きます。今、それをお持ちですか?」
「う、うん。これがどうしたの……?」
エステルはいつも身につけているブローチをプリネに見せた。
「少しだけそちろを借りてもよろしいですか?」
「うん、いいよ。」
プリネの求めに応じてエステルは服についているブローチをはずし、プリネに手渡した。
「ありがとうございます……モルガン将軍、これが証拠になります。」
「それが……?一体それは何なのでしょうか?」
プリネに証拠を示されたモルガンは理解できず聞き返した。
「……この装飾品はアーライナ様のお傍に仕える巫女の候補に配られる証。すなわち教会でもこれを持つ者は教会からさまざまな支援を受けられ、またそれと同時にアーライナ様の神託を受けられる証拠です!この装飾品の裏に主神アーライナのお姿が彫られていますよね?これが何よりの証拠です!」
プリネはブローチの裏に彫られているアーライナの姿をモルガンに見せて言った。
(え〜!嘘、あれってただのお守りじゃなかったの!?)
一方プリネの説明を全て信じたエステルはいつも大事にしているブローチがどれほど重要な物か聞いて驚いた。
「……プリネ姫のお話も一応理解しました……まだ、信じられませぬがプリネ姫がここにいるのが何よりの証拠ですしな……それで話が戻るのですが、一体それがなぜ我らがメンフィルやアーライナ教会を侮辱したことに繋がるのでしょうか?」
プリネの説明にも強引に自分を納得させたモルガンは聞いた。モルガンに聞かれたリフィアは呆れた顔をした後、モルガンを睨んで答えた。
「まだわからぬか……件の少女、エステル・ブライトに皇帝であるリウイ直々が依頼を出した……エステル・ブライトはリウイの依頼を受けた時点で、我が祖国メンフィルから信頼ある者として認められているのだ!即ち、我らマーシルン家の客人と同然の扱いだ!また、エステルが所属する組織、遊撃士協会は我らメンフィルとは友好な存在!
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