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少年は旅行をするようです
少年は加速するようです Round4
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、愁磨さん。どうしたんだい?」

「あー、真名ぁ……おかえり、ひさしぶりぃ………。」

「一昨日ぶりだからそこまで久しぶりでもないけど。……お疲れみたいだね。」


そう言うと、突っ伏した俺の頭を持ち上げ膝枕をし、後ろ頭を撫でてくれる真名。

・・・顔を恥ずかしいのかも知れないが、その、肉付きのよろしい太ももに顔を埋められる方が

恥ずかしいんじゃないかなーと思うんだが。と言うか俺が苦しい。息をすると小さく声を上げ、

身震いされるものだから、気を遣って仕方ない。


「………お仕事、私も手伝っていいかな?」

「へっ?……なんでまた。」


予想外の申し出に、素で疑問を返してしまう。喋られて流石に我慢出来なくなったのか頭を回され、

それから暫く髪を梳かれたり指にクルクル巻かれたりされるがままにして、答えを待つ。


「愁磨さんはあちこち行っているだろう?けれど、何も手伝えていないと思って……。

ノワールさんはいつも一緒だし、アリアも何度か手伝っているし……だから、その……つまり……。」

「………つまり?」


珍しく言い淀む真名の言いたい事がさっぱり分からず、聞き返すのと一緒に顔をチラ見すると・・・

更に珍しく顔を赤らめた真名と目が合い、べチンと目を塞がれてしまう。


「…………二人だけ……ずるい。」

「ぶっ!」

「わっ、笑うな!らしくないのは分かってるよ!」

「いや、すまんすまん。そう言う事じゃなくて。」


凄まじく可愛いらしい事を言われ思わず吹き出す。でも真名は馬鹿にされたと思ったのか

そっぽを向かれてしまう。思い切り抱きしめようとして起きた所で、自分がミニモードだったのを

思い出し大人モードに戻って、礼をするように正面から抱きしめる。


「ありがとう、真名。助かるよ。心強い。お前が居てくれてよかった。」

「そ、そこまで言わなくていい!……けど…………ありがとう。」

「ふふ、感謝してるのは俺だって。それじゃ、ホイこれ。」


もう一度心の中で感謝を言って、前回渡し損ねた真名用に創っておいた濃いオレンジの

ニューロリンカーを渡し、機器とブレイン・バーストについて軽く説明する。

さしもの真名も自分のトラウマからアバターが作られると聞いた時は眉を潜めたが、取り敢えず

俺達の時と同じく、直結対戦して触ってから向うの世界へ行く事になった。


「んじゃ、どうぞ。」

「意外と緊張するね……『バーストリンク』!!」
バシィッ!
―――【HERE COMES A NEW CHALLENGER!!】


真名が叫ぶとほぼ同時に目の前に炎の文字が現れ、加速する。再度体が小さくなる感覚と
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