第2話 放課後日和
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うと疑問に思ったが、その疑問は立てかけられている看板によって、すぐに払拭された。
『本日から人気アプリゲームがアーケードゲームになってやってきました!!先着300人の方には素敵な賞品をプレゼント!!』
「これって......」
このアプリは見たことあるような気がする。なんかのアニメの世界観をモチーフとしたリズム&アドベンチャーゲームで、ここ数年で人気を集めたアプリだ。
でも僕はそこまで興味ないし、何故こんなにも人がいるのか原因がわかり、満足したので素通りしてその場を立ち去った。
花陽ちゃんと凛ちゃんはどこ行ったんだろう......
「あ......」
いた。見つけた。
二階の奥、ダンスゲームの前にいる二人を見つけた。
何をしているんだろう。会話をしているらしいけど周りの騒音で聞こえない
「み〜つけた。何しようとしてるの?」
「あ!春くん!今ね、かよちんとダンスゲームしようと思ってたんだにゃ!ええと...『あぽかりぷすもーどえきすら』?って言うんだって」
「わ、私できるかな......ダンス苦手なんだよね...」
「大丈夫にゃ!凛に任せるにゃ〜」
お金をそれぞれ投入し、カバンを床にトサッと置いてゲーム画面の前に立つ。
僕は二人のカバンを拾って後ろの長椅子に座る。画面には難易度が表示され、凛は躊躇いなく”EXPERT”を選択する。花陽が付いていけるか心配だけど......
「あ、この曲ならさっき電車のなかで聞いてたからわかるにゃ!かよちんこれでいい?」
「いいよ、私もこの曲知ってる。」
凛は不慣れな手つきで曲を選択する。
そして...曲が始まり、2人は曲に合わせて踊りだす。元々運動神経の高い凛はその能力は発揮するように軽やかな足取りを見せ、一方花陽はタイミングがずれたり手の向きが逆だったりしていたが、アイドルに憧れた彼女なんだ、とても楽しそうに踊っている。しかも歌いながら踊るその姿は”アイドル”そのものだった。
「うわぁすごいにゃ〜。見て見てかよちん、春くん!りん、新記録出しちゃったみたいだにゃー!」
「はぁ...はぁ...り、凛ちゃんすごいね...私なんて...はぁ...疲れてくたくただよぉ〜」
”Lose"と”Win”がそれぞれの画面に出ているけど二人は勝ち負けというより”一緒に踊り切った”という気持ちの方が強いのだろう。凛はペタンとその場に座り込んだ花陽を支え、ゲーム脇から出てきたカードを受け取る。
「はい、お疲れさま二人とも。」
「よし次はプリクラにゃ〜!」
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