第2話 放課後日和
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「今あそこに猫のぬいぐるみがあったにゃ!あれを取らないと後悔しちゃうにゃ〜!!!」
「待って!待っ!ううぅぅ...ダ、ダレカタスケテェ〜〜ッ!!!!!」
そうして慌ただしくも凛は誰かに助けを求める花陽を連行し、道路を挟んで向かい側のゲームセンターに向かう途中、交錯する人ごみに紛れて見失ってしまった。凛がテンションを上げ、花陽はそれに巻き込まれて引っ張りまわされる。それを僕は止めずにただぼーっと見てるだけ。この流れはいつもの事であり、僕は決まってこう思う。
「今日も二人は元気だなぁ......」
僕はカバンからお茶の入ったペットボトルを取り出し、のどを潤す。
今日も僕たち三人は絶好調なり。
二人はどこに行ったかな......
猫のぬいぐるみを取るとか言ってゲームセンターの中に入ったのだから、クレーンコーナーのところにいるもんだと思い込んでいた。だけどそこには知ってる二人の姿は無く、アニメフィギュアを手に入れようとクレーンゲームに野口さんを2、3枚両替して頑張ってる高校生しかいなかった。
「ん〜?」
耳を澄まして声を聞き取ろうにもゲームの音に阻まれて人の声が聞き取れない。
一応メールも送ってはみたものの返信が来ないあたり気づいてないようだ。ここまで探してもいないとするとあとは......、
「...二階?」
僕たちが入ったゲームセンターは5階建てのビル内にあり、一階と二階を無駄なく使用したのがゲームセンタ―、三階、四階はファッションのお店、最上階は文具店となっている。
ちなみに一階はクレーンゲームやレースゲーム、シューティングゲーム。
二階はコインゲーム、リズムゲーム、プリクラ、その他のゲームと分けられている。
「もしかしてプリクラ撮りに行ったのかな?」
まぁ女の子はそういうの撮りたがるから当たり前と言えば当たり前......かな?
僕の幼馴染はあまり撮らない、というかそもそもゲームセンターに行かないから2人がプリクラ好きかどうかも怪しい。長い付き合いでもわからないこともあるもんなんだなぁ〜
「遊んでて邪魔しちゃ悪いし見つけたら後ろで見守っていようかな。」
帰りが少し遅くなっちゃうけど僕が送れば大丈夫だろう...
そんなことを考えながら、二階に上がる。そこには一階以上に人で混雑していた。
特にリズムゲームの一角はすごかった。殆どが男性ばかりで社会人から学生まで年齢問わずごった返しになっていた。
なぜあんなにも集まっているんだろ
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