第19話
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懐からボロボロになっている何かの人形を懐から取り出して見せた。
「なるほど。”身代わりマペット”か。」
ボロボロになっている人形を見たバダックは納得した様子で頷き
「はい。あの『獅子王』を相手にするのですから、できるだけ復活の時間も短縮させたかったですから。」
「ただまあ、これが勝負の”切り札”になるとは予想していませんでしたぜ。」
ヨシュアは自分達が使う事にした理由を説明し、ジンは苦笑いをしていた。
「謙遜する事は無い。どんな理由であれ、お前達の勝ちである事は間違いない。――――”泰斗流”の武術を扱うジンもそうだが……ヴァンから小僧へと受け継ぎ、そしてお前達へと受け継がれた”アルバート流”の武術、見事だったぞ。無論、そこの銃使いのサポートも中々のものだった。」
そしてバダックは静かな笑みを浮かべてエステル達に背を向けてアリーナから去って行った。
「??ヴァンや小僧って誰の事かしら??」
バダックが去るとエステルは首を傾げ
「もしかしたら”小僧”は兄さんの事かもしれないね。僕達が兄さんの技を参考にして習得した技って”アルバート流”って言う名前の武術だしね。」
「フム。という事は”ヴァン”とやらはエステル君とヨシュア君の兄君の師匠と言った所かな?」
ヨシュアの推測を聞いたオリビエは考え込み
「恐らくそうだろうな。(しかし……”アルバート流”という名前の武術、今まで聞いた事はないぞ?)」
オリビエの言葉に頷いたジンは不思議そうな表情で考え込んでいた。そして閉会式が開かれた。
それではこれより、優勝チームに公爵閣下の祝福の言葉が送られます。代表者、ジン・ヴァセック選手!どうぞ、お前にお進みください!
「は。」
司会の言葉に頷いたジンはアリシア女王の甥であり、国王代理を務めているデュナン公爵の正面に来た。
「おお、近くで見ると本当に大きいのだなあ……。先程そなた達が戦った東方人もそうだが、東方人というのは皆、そなた達のように大きいのか?」
デュナン公爵はジンの体の大きさを見て驚いて尋ねた。
「いや、自分やバダックの旦那は規格外ですな。自分の場合は幼き頃より、良く食べ、良く眠り、鍛えていたら自然とこうなり申した。生来、物事を深く考えない質ゆえ図体ばかり大きくなったのでしょう。」
「ハッハッハッ、なるほどな。うむ!気に入ったぞ、ジンとやら!賞金10万ミラと晩餐会への招待状を贈るものとする!」
「ありがたき幸せ。」
そしてデュナン公爵はジンに賞金10万ミラと晩餐会への招待状を渡した。
「そなたと、そなたの仲間に女神達の祝福と栄光を!さあ、親愛なる市民諸君!勝者に惜しみない拍手と喝采を
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