第21話
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ヨシュアの労いにメイベルは笑って答え、調査の続行を嘆願した。
「もちろん、そのつもりよ。あたしたちも例の空賊団とは一度やり合った因縁があるからね。遊撃士協会のメンツに賭けて、王国軍だけに任せてはおけないわ。」
「うん、そうだよね!父さんのこともあるし、今度こそ決着をつけなくちゃ!」
「………………………………」
シェラザードとエステルは意気込んだがヨシュアだけは黙っていた。
「ん、どうしたの?難しいカオしちゃって……」
ヨシュアの様子に気付いたエステルはヨシュアに尋ねた。
「うん……色々と考えてみたんだけど。どう考えても信じられなくてさ。」
「信じられない?」
ヨシュアの言った言葉に理解できないエステルは聞き返した。
「あの父さんが空賊に遅れを取ったことだよ。ロレントに現れた連中だけで実力を判断するのも何だけど……」
「確かにそれは言えるわね。あの程度の集団だったら、先生なら軽くあしらえるはずよ。」
ヨシュアの言葉にシェラザードも頷いて同意した。
「もー、ヨシュアもシェラ姉も父さんを買いかぶりすぎだって。確かに、けっこう腕は立つけど、集団相手じゃキツイと思うし……」
2人の様子にカシウスの実力を知らないエステルは笑って否定した。
(リフィアお姉様、確かエステルさんのお父様って……)
(うむ、かの「剣聖」だ。他者の強さに厳しいファーミシルスも評価していた男が賊ごときで遅れをとるとは確かに思えんな……)
一方プリネとリフィアは3人の会話から疑問に思ったことを小声で会話した。
「あの、ちょっと宜しいかしら?エステルさんたちのお父様も例の船に乗っていらっしゃったの?」
「あ、話してなかったっけ……。恥ずかしながらそうなの。しかも遊撃士っだったりして。カシウス・ブライトっていうんだけど……」
メイベルの疑問にエステルは恥ずかしそうに答えた。
「カシウス・ブライト……今、そうおっしゃいまして!?」
「え……うん??ひょっとして知り合いとか?」
カシウスの名を聞いてメイベルは驚いて立ち上がり、それに驚いたエステルはたじろいだ。
「直接の面識はありません。ですが、お話は伺っていますわ。そう……そうだったのですか……。これはひょっとして軍との交渉に使えるかも……」
「市長さん?」
独り言を言いだしたメイベルにエステルは首をかしげて言った。
「……失礼しました。皆さんの胸中、お察ししますわ。事件の解決に役立つのなら、どのような協力でも惜しみません。何かご入用になった時には遠慮なく申しつけてくださいませ。」
エステルの言葉にハッとしたメイベルは
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