第21話
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ていたプリネ達はイリーナが戻って来た後誉めて感謝したのだが、エヴリーヌは自分に向けられていないにも関わらずイリーナの迫力に恐怖感を覚え、人知れずイリーナを怒らせないようにしようと誓ったのだ。ちなみに同じようにナイアル達とイリーナのやり取りを隠れて見守っていたリウイは「そういう所まで受け継がれなくていいだろう……」と呟き冷や汗をかくと同時にやはり転生したイリーナだと感じ、新たに見せたかつてのイリーナの片鱗を見て複雑な思いになったのだ。
「それが私の務めですから。さ、皆さんはどうぞ中へ。市長がお待ちになっています」
そんなリフィア達の様子に特に気にも止めずリラはメイベルの執務室に案内した。
〜ボース市長邸・執務室〜
「市民からの苦情の処理……ボース上空の飛行制限によるマーケット商品の納入遅れ……下水道設備の修理について……女王陛下への贈答品の選定……アンセル新道での魔獣被害……一時的な陸路でのメンフィルとの取引の詳細………」
メイベルは次々に問題になっていることが書かれてある書類を読み上げていってどうするか考えた。
「もう〜、いつになったら書類の処理が終わるんですのー!」
しかし、あまりの多さに悲鳴を上げた。
「あのー……」
そこにリラに案内されたエステル達が入って来て、エステルが恐る恐る話しかけた。
「あ、あら……?オホホ、皆さん。戻っていらしたんですか?」
それに気付いたメイベルは気不味そうな表情をして答えた。
「お忙しそうですけど……お邪魔してもよろしいですか?」
「コホン、もちろんですわ。モルガン将軍からの情報ですね?早速、伺わせていただきます」
ヨシュアの言葉にメイベルは一度咳払いをすると、報告を聞く姿勢になった。そしてエステル達はモルガンから得た情報を報告した。
「……ご苦労様です。大体の状況は飲み込めました。空賊団によるハイジャック。そして身代金の要求ですか……。思った以上に深刻な事態ですわね。」
「遊撃士だってバレなければ、他にも掴めたと思うんだけど……」
メイベルが話を聞いて言った後、エステルは申し訳なさそうな表情で肩を落として呟いた。
「いえ、墜落事故でないことが判明しただけでも助かりましたわ。これでボース市としても対策が立てられるというものです。早速、市民へのアナウンスと乗客の家族への対応を考えないと……」
メイベルはそんなエステルを励ますようにお礼を言った。
「大変ですね……ただでさえお忙しそうなのに。」
「ふふ、それが市長の責務ですわ。ところで、犯人の正体は明らかになったわけですが……。引き続き、事件の調査と解決をお願いしてもよろしいでしょうか?」
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