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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第21話
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ごすごと市長邸から離れ、ドロシーもナイアルを追うかのように市長邸を離れて行った。



「ふう………………あら?」

ナイアル達を追い返したリラは安堵の溜息を吐いた後、エステル達に気付いた。

「こんにちは、リラさん。」

6人を代表してエステルはリラに挨拶をした。

「まあ、ブレイサーの皆さん。ハーケン門からお戻りになったのですか?」

「うん、まーね。ところで今の人たちって……」

ナイアル達がなぜ市長に会いに来たのか気になりリラに聞いたエステルだったが、

「不届き者です。」

「へ……」

リラの言葉に目を丸くした。



「お嬢様を利用しようとする不逞(ふてい)の輩だと申し上げたのです。私の目の黒いうちは指一本たりとも触れさせません。」

「あ、あはは……そう」

「し、仕事熱心なんですね……」

リラの仕事ぶりにエステル達は苦笑した。一方リフィア達はリラの仕事っぷりを小声で評価していた。

(ほう……あのリラとやら中々の手際じゃな。)

(フフ、そうですね。……そう言えば今の方達、イリーナさんに追い返されてた人達じゃありませんでしたっけ?)

(言われてみればそうじゃな?エヴリーヌも覚えておるか?)

(………お、思い出したくない。)

(エヴリーヌお姉様?)

微妙に震えているエヴリーヌにプリネは首を傾げた。



実はエステル達に護衛されたナイアル達はその後メイベル市長と同じように客寄せ用にペテレーネやメンフィルの武官達に真面目な記事を書く代わりに、ペテレーネ達に直接取材をさせてもらおうと大使館を訪ねたのだが、イリーナが対応したのだ。最初はナイアル達の言い分を真面目に聞きどうやって断ろうかと思案していたイリーナだったのだが、ドロシーが言った「そうそう、美人で永遠に年をとらないと言われる噂の闇の聖女様や美女揃いのメンフィルの武官の方達を表紙に飾れば部数が数十倍増間違いナシですよ〜」と言う余計な言葉でイリーナは固まり無表情になったのだ。それに慌てて弁明したナイアルだったがさらにドロシーが闇の聖女の娘や次期皇帝も容姿淡麗という噂でペテレーネやカーリアン達と同時に載せればさらに売上が上がるなどと場を悪化させる言葉を言い、それを横で聞いていた門番の兵達もナイアルとドロシーを睨み、それに気付いたナイアルは誤解を解こうとしたが時すでに遅く、命の恩人であるプリネや自分を励ましてくれたリフィア達に強い感謝と高い忠誠心を持つイリーナは彼女達を下らない紙面に載せまいと笑顔で断ったのだ。なんとか食い下がろうとしたナイアルだったのだが、誰もが見惚れるような笑顔でありながら迫力のあるイリーナの笑顔に負けすごすごと引き下がったのだ。それを隠れて見
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