第20話
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魔神”の力は一切使っていないわよ?」
「………その”魔神”としての力を使ったプリネの姿は違うんでしょうか?」
ヨシュアの疑問にシェラザードは頷いて答えた。
「何も容姿や体が変わる訳ではないわ。”魔神”としての力を解放した時、唯一違うのは髪の色が銀髪になるぐらいよ。」
「銀髪…………シェラ姉見たいな?」
「いえ、プリネさんの銀髪は私のと比べたらもっと美しいわよ。」
「ふえ〜………いつか、見てみたいな………」
エステルは自分の髪に自慢を持っているシェラザードが誉めたプリネの銀髪に一目見たいと思った。
「まあ、そんな訳じゃから3人共文句なしの合格じゃからな。お主達も彼女達に負けないよう精進するのじゃぞ?」
「うん!」
「はい。」
「ええ。」
ルグランの言葉に3人は頷いた。
「それより肝心の事件の事は何かわかったかね?」
「うん、そのことだけど……重大な情報を手に入れたよ!」
ルグランの言葉にエステルは嬉しそうな表情で答えた。
「おお、そうか!じゃあ、上にいる3人も呼んで話して来てくれ!」
「じゃあ、僕が3人を呼んでくるね。」
そしてリフィア達も交えてエステル達はモルガンから引き出した情報を話した。
「空賊団の『カプア一家』……それは確かに重大な情報じゃな!これで遊撃士協会としても方針が決められるというものじゃ。しかし、モルガン将軍というのも噂以上に遊撃士嫌いらしいのう……」
エステル達の情報に驚いたルグランはモルガンの予想以上の遊撃士嫌いに溜息をついた。
「うん、ビックリしちゃった。遊撃士って、ロレントじゃみんなに親しまれてる職業だから、あそこまで嫌われてるなんて……」
エステルは肩を落として答えた。
「エステルさん……元気を出して下さい。私達も民のために精一杯がんばらせていただくつもりですから!」
「うむ!当然だ!エヴリーヌもよいな?」
「はーい。エヴリーヌ達がその空賊捕まえてその人間を驚かせよう?」
「プリネ、リフィア、エヴリーヌ……3人共、ありがとう!」
3人の励ましを受けたエステルは笑顔でお礼を言い、気を取り直した。
「まあ、モルガン将軍は例外じゃ。普段は王国軍とギルドも、それなりに協力関係を保っておる。ただ、今回ばかりはお前さんたちに余計な苦労をかけることになりそうじゃのう。」
ルグランはエステル達のやり取りを微笑ましげに見た後、エステル達にかかる負担を考えそれを呟き肩を落とした。
「ま、こちらが出来ることを地道にやっていくしかないわね。とりあえず市長にもこのことを報告してこれからの捜査方針を考え
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