第1話 僕の幼馴染とは...
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僕には幼馴染がいる。
そして、その幼馴染の性格は?と、聞かれたら僕は決まってこう答える。
─────泣き虫で恥ずかしがり屋だ、と。
僕がいなければ学校に行きたがらないし、友達と遊ぶことすら一切しない。
お母さんに連れられて海に行ったときはあまりの恥ずかしさに水着の上に服を着て、浜辺で一人砂のお城を作っているくらいだった。
幼い頃夢見ていた”アイドル”もその性格故に諦めてしまい、その時の彼女の表情は今でもよく覚えている。
そんな彼女を僕はずっと支えてきた。幼稚園の時も、小学生の時も、中学生の時も.........
極度の人見知りでオドオドして一人にさせるのがどうしようもなく不安で.........だけど意志の強い女の子。
絵描きになりたいと言って今日まで書き続けたのも彼女
”あの子”を助けて欲しいと最初に言ったのも彼女
これだけは譲れないと僕と喧嘩したのも彼女
彼女は自分の意志で今日まで頑張ってきたのを僕は知っている。
少しでも変わりたいと願っていたことも僕は知っている。
だから、もし誰かに『彼女の事をどう思う?』と、聞かれたら僕は決まってこう答える。
────僕の幼馴染は強い子だよ、と。
こんな答え方ができるのは彼女の事が大切で、誰よりも彼女を理解できて、彼女の隣に一番長く居続けた僕にしかできない。
そうしてやってきた僕たちの高校生活。
何の変化も無い日常を送ると思っていた矢先、幼馴染の一言で僕たちの生活はグルリと一回転した。
彼女はこう言った。
「春人くん、私ね”スクールアイドル”になることにしたんだよ?」
僕はその一言に反対することは無かった。いや、反対どころか僕は賛成し、これからも支えていこうと強く思った。彼女が自分自身の気持ちでそう決めたのなら僕は何も言うまい。
そうして僕は彼女に向けてこう言った。
「夢が、叶ったね。おめでとう.........」
サラサラな髪を撫でられた幼馴染は嬉しそうに微笑んでいた。
これは僕───高橋春人と幼馴染────小泉花陽と8人の女神が見つけた一つの物語である。
─────第1話 僕の幼馴染とは...─────
今、僕の隣には二人の女の子が座っている。
オレンジ色の短髪少女はイヤホンで音楽を聴きながら「にゃっ♪にゃっ♪にゃ〜ん♪」と体を動かしてリズムを
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