第19話
[2/9]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
攻撃されたもの、矢を受けたどの魔獣も矢が貫通した。その威力は足や腕を簡単に破壊し、エヴリーヌの一方的で残酷な攻撃はあっという間に手配魔獣を含め周囲は死屍累々になった。
「もう、おしまい?じゃあ、最後にとっておきのプレゼントを上げるから消えちゃって!」
エヴリーヌはつまんない表情で横たわっている魔獣を見た後、とどめに大技を出すために眼に魔力を、矢には闘気を宿らせ放った。
「キャハッ♪エヴリーヌの敵はみんな消えちゃえ!ゼロ・アンフィニ!!」
魔力と闘気の力を纏った一本の矢は巨大な衝撃波となり、地を走り死屍累々となった魔獣達を吹き飛ばし消滅させた。
「はい、おしまーい。」
戦闘が終了し弓を虚空に閉まったエヴリーヌは呆然としているアネラスに気付いた。
「…………何固まっているの?終わったよ?」
「ハッ!?エヴリーヌちゃん!今の技ってどうやったの!?それに、弓矢の動作が速すぎて見えなかったんだけど、どうやったらあんなことできるの!?」
エヴリーヌに話かけられ我に帰ったアネラスはエヴリーヌに詰め寄って聞いた。
「ここで説明するのめんどうだから、帰りながら話してあげるからさっきの街に歩いて帰るよ?思ったより早く終わっちゃったからリフィアにハンデをあげるために歩いて帰りたいし。ハンデをもらったってわかった時のリフィアの顔が今から楽しみ……キャハッ♪」
そう言うとエヴリーヌはボースへ続く道にさっさと歩き始めた。
「あ、待って!エヴリーヌちゃん!」
歩き始めたエヴリーヌに追いつくためアネラスは慌ててエヴリーヌを追った。そして帰り道で出会った雑魚魔獣もエヴリーヌは魔術で一瞬で終わらせアネラスをさらに驚かせた。
〜アンセル新道〜
「ぜえ……ぜえ……やっと、追いついたぜ……」
自分を待っていたリフィアに追いついたグラッツはギルドからずっと全速力で走っていたので息を激しく切らせていた。
「なんだ、これぐらいでバテるとはまだまだだな。余の走りに付いて来れないとは鍛え方が足りないぞ?」
グラッツを待っていたリフィアはグラッツの様子を見て呆れた。
「ぜえ……ぜえ……そういうお前はこれだけの距離を走ってるのになんで、息切れしてないんだよ……(おいおい、ヴァレリア湖と琥珀の塔の分かれ道があるってことはかなりの距離を走っているぞ……この嬢ちゃん、この小さな身体のどこにこんな凄い体力が秘められているんだよ……)」
グラッツは自分と違い自分より速く走ったにも関わらず息切れをしていないリフィアを見て驚いた。
「余は幼少の頃よりメンフィルのあらゆる領内を見て回ったからな。そのおかげで自然と体力はついたぞ?」
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ