第17話
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アイナ様のような為政者になるかもしれませんね。)
喧騒の一部始終を見ていたリフィアとプリネはエステル達には聞こえない小さな声で市長を評価していた。
「ふう……」
市長は2人を見送った後一息をついた。
「お嬢様……」
「リラ……来ていたの。恥ずかしい所を見せてしまったわね。」
リラに気付いた市長は照れながら答えた。
「いえ……相変わらず見事なお手並みです。それよりお嬢様。こちらの方々が用がおありだそうです。すぐにお屋敷にお戻りくださいませ。」
「あら、その紋章は……。ひょっとして依頼したブレイサーの方々かしら?」
エステルがつけているバッジに気付いた市長はエステルに確認した。
「うん、そうだけど……」
「ひょっとして貴女が……」
「ふふ、申し遅れました。わたくしの名は、メイベル。このマーケットのオーナーにしてボース地方の市長を務めています。」
エステルとヨシュアの疑問に答えたボース市長ーーメイベルはエステル達に依頼内容を話すため、ボース市の高級レストラン、アンテローゼに案内した。
〜レストラン・アンテローゼ〜
「た、高そうなお店……こんなところで打ち合わせするの?」
エステルは周りの風景を見て、肩身を狭そうにしていた。
「よく商談に使いますの。味の方も、なかなかのものですわ。ちなみに父がリウイ陛下とメンフィル帝国との取引の話でもここを使いましたわ。」
(ふむ……確かに悪くない雰囲気だな。そう言えばリウイもボースから帰って来た時言っておったな。『小さな都市ながらも中々いい店がある』と。ロレントの隣でもあるし旅が終わった後レンを連れて行ってやろう。)
(ふふ、それはいい考えですね。あの子もきっと喜びますね。)
(ん……あのお菓子、美味しそう……リフィア、頼んでいい……?)
(まあ、待て。この後、事件の事を聞くためにおそらくハーケン門へエステル達が行くだろうから、その時に一端別行動にするからそれまで我慢じゃ。)
(わかった……我慢した後のお菓子も美味しいからエヴリーヌ、今は我慢するね……)
アンテローゼの高級感溢れる雰囲気に戸惑っているエステル達とは違って、王城の生活で高級な雰囲気に慣れて堂々としているリフィア達は小声で会話をしていた。
「しかし、ボースの市長が女性なのは聞いていたけど……。ここまで若いとは思わなかったわね。」
「見たところ、あたしと4、5歳くらいしか違わなさそう。」
シェラザードとエステルはメイベルの容姿から年齢等を予想し、若いながらも市長を務めるメイベルに感心した。
「実際、まだ若輩者に過ぎません。亡くなった父が前市長で、
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