第13話
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すっごく助かっちゃうわ!」
「よろしくお願いします。」
ジンの申し出を聞いたエステルとヨシュアはそれぞれ明るい表情をした。
「バダックさん、疲れている所を申し訳ないのですが、できれば貴方にも彼女達を手伝って欲しいのですが。」
「ああ、別に構わん。俺もジンと同じで明日には王都に向かう事になっているからな。先程の件で役に立たなかった代わりに彼女達を手伝おう。」
「え……本当にいいの!?ありがとう、バダックさん!」
「ありがとうございます。」
キリカの依頼に頷いたバダックの答えを聞いたエステルとヨシュアは心強い味方が更に増えた事に喜んだ。
「おい、俺の時とは態度がえらく違わねえか?」
その時、キリカのバダックへの態度が気になったジンはキリカに尋ねたが
「当然でしょう?温泉にゆっくりつかって呑気に旅の疲れを癒していた貴方と違って、バダックさんはリベールに到着したばかりなのにアガット達とラッセル博士の救出に向かってくれたんだから。」
「うぐっ。」
キリカに図星を突かれ、黙り込んだ。
「あ、あの、お姉ちゃん、お兄ちゃん……わたしも……行っちゃダメ?」
その時考え込んでいたティータが不安そうな表情で尋ね
「フウ………ティータなら言いだすんじゃないかと思ったわ。」
ティータの申し出を聞いたレンは疲れた表情で溜息を吐いた。
「わかってるの……足手まといだってことは……でも……でもね。アガットさん、わたしをかばってあんな事になっちゃったのに……何にもしてあげられないなんてわたし……いやだよう……」
「ティータ………」
悲しそうな表情をしているティータを見たエステルが辛そうな表情をしたその時
「ティータ、と言ったな。本当にアガットの為に自分は何もできないと思ったのか?」
バダックが静かな口調で問いかけた。
「バダック……?」
バダックの問いかけを聞いたルークは首を傾げ
「え………」
ティータは呆けた。
「人にはそれぞれの役割というものがある。勿論、薬の材料となる原料を自らが取りに行く事も重要だが……その間のアガットの看病を誰がする?もし、アガット以外に急患が出れば医者はそちらの治療に移らねばならないのだぞ?」
「あ…………………わかりました。わたし、おねえちゃん達が『ゼムリア苔』を取ってくるまでアガットさんの看病をします!」
バダックの話を聞いて呆けたティータはすぐに気を取り直し、真剣な表情で頷き
「フッ、賢い子だな。」
「えへへ……」
静かな笑みを浮かべたバダックに頭を撫でられたティータは嬉しそうな表情をした。
「え、えっと、おね
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