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異世界に呼ばれたら、魔法が使えるようになりました。
町の移動
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 こうして僕達は次の街に向かった。
 暗い空は、星が輝いていて、そこを馬車は走っていく。
 次の町で終点の馬車だったのだけれど、意外に僕達は長く乗ることになった。

 そうしてたどり着いた町はそこまで大きいものではなかったけれど、馬車の停留所周辺には夜遅くまでやっているような飲食店や屋台が立ち並び、人もそこそこ多い。
 さて、そんなこんなでこの街にきた僕達はとりあえずは宿を探すことにした。

「リリアはこの街に泊まったことはあるのかな?」
「無いわ。いつもここは素通りしてしまったから。レイアとエイダはどう?」

 リリアが話を振ると、レイアは首を振り、

「私もこちらに遊びに来たことはないので、ここの事情はよく知らないのです」

 そう答えたレイアから、次に僕はエイダに視線を移して……そのエイダが自信満々なのを見て僕は察した。

「それじゃあ、エイダ、今日の宿の案内をよろしく」
「! ちょっと! どうして私に答えさせないのよ!」
「いえ、明らかに言いたそうなのが分かったので、知っているんだなと」
「それでも聞きなさいよ! まったく、でももう夜出し早く宿を取らないと野宿になりそうだから、無駄話しないで宿に向かったほうがいいわね」

 嘆息するようにエイダはいって僕達はその宿に向かったのだった。







 宿を取り、僕達は近くの食堂で食事をとった。
 そこでリリアがとんでもないメニューを注文したのである。

「塊肉のフルコース、4人前だし丁度いいよね!」

 というわけで明日という決戦の日? なので英気を養うために豪勢にいくらしい。
 そして仁義なき焼き肉争奪戦が始まって、実際のお肉の量が多すぎて途中でリリア達がギブアップする中、その戦いに遅れを取った僕がゆっくりと肉を堪能するという勝利を味わってから宿に戻った。
 でもその夜はなかなか眠れなくて、外の空気をスイに出ると……。

「レイア?」

 そこには眠れなかったらしいレイアが空をみあげていたのだった。





 聞いてみると、明日の事が気になって眠れないらしい。
 だからしばらく何も言わずに一緒に空を僕たちは見上げていた。
 何かを口にするよりもただ静かに僕たちは空を見上げて、その美しさに感嘆して、僕達が今ここで生きているからこそ感動できるのだと感じたかったのかもしれない。と、

「まさかこんなことになるとは思っていませんでした」
「そうだね。でも、良かったと思う」
「はい……役目とはいえ、怖くないといえば嘘になります」
「それを期待したから僕を呼んだんだよね?」

 必要だから呼んだのだと、特に何も考えずに僕が聞くとレイアが、

「確かに目的はそうでした。でも、そういったものだけでなく
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