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魔法少女リリカルなのは【喜ぶべき死】
一話目
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ような状態になって動かない

「この感じじゃこのマンションから落ちたんでしょうね…」

「ああ。被害者はマンションの五階に住んでいる。近所に聞けば、よく酒を飲む危なっかしい人だったらしい。こりゃ酔った勢いで落ちたんだろうな…」

「ですね…今朝も酔ったようにうるさかったらしいですし…」

後輩である米本はそう言っているが、先輩である浜島はそうは思わなかった
おかしい点が何個かある。まずは、マンションの塀の高さ。塀は160センチと決して低くはない
むしろ高いぐらいだ
被害者の身長は169センチ。落ちれないことはないが、酔った勢いで落ちるような低さじゃあない
次に、死亡直前被害者はドアを叩いてわめき散らしていた
叩いていてそのまま落ちるなんてことはありえない
もしかすると、これは―

「―他殺、か…」

「…浜島さん?どうかしましたか?」

米本に声をかけられて、浜島はハッとした
そうだ。これはただの俺の推測に過ぎない…もしかすると本当に事故の可能性もある
決めつけるには、まだ早すぎる。刑事の勘ばっかりを当てにしてばかりではダメだ

「―いや。なんでもない。それより、聞き込みを再開するぞ」

「わかりました」

新米刑事とベテラン刑事のコンビ。二人の行く末は、神のみぞ知る――

 ジリリリリリッ!目覚ましはまだしつこくそのベルを鳴らしていた
既に一時間はたっているが、特殊なタイプなのだろうか未だに鳴り続けていた

「…ん?なんだ、まだ鳴ってたのか…」

曹条はようやく目覚ましの存在に気づき、カチリとベルを止める
長い仕事を終えた時計はそれと同時に針の動きを止めた

「…チッ。電池切れか……帰りに電池を買わないと…」

それだけ言って、時計をベッドへと投げ捨てた
それと同時に曹条は着替えを始める

曹条の住んでいるこの一室は独り暮らし用だ。もちろん、曹条以外だれも住んでいない
彼は孤児だ。親の存在を知らず、苗字だけ同じ親族に煙たがれ、いつの間にかここに一人で住んでいた
子供の自分には理解出来ないが、ここに他意で一人住まされているのは理解している
親もいず、頼れる存在もいない。はたから見れば曹条は不幸の塊だ
しかし、曹条不幸せだとは微塵も思っていなかった

いつも通り、トーストから出たパンをかじり部屋を出る。部屋の千錠をしっかりし、そして急ぎ目で学校へと登校する
気のせいか、その額には汗が滲んでいるように見てた

ベッドの上の時計は既にその動きを止めていたが、最後に止まった時刻を指していた
『9:36』学校の朝礼が始まるのは『8:45』
完全に遅刻だった

 "高町なのは"という少女がいる
鮮やかな茶髪に、白いリボンで短いツインテールをしてる少女だ

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