一話目
[2/4]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
ような状態になって動かない
「この感じじゃこのマンションから落ちたんでしょうね…」
「ああ。被害者はマンションの五階に住んでいる。近所に聞けば、よく酒を飲む危なっかしい人だったらしい。こりゃ酔った勢いで落ちたんだろうな…」
「ですね…今朝も酔ったようにうるさかったらしいですし…」
後輩である米本はそう言っているが、先輩である浜島はそうは思わなかった
おかしい点が何個かある。まずは、マンションの塀の高さ。塀は160センチと決して低くはない
むしろ高いぐらいだ
被害者の身長は169センチ。落ちれないことはないが、酔った勢いで落ちるような低さじゃあない
次に、死亡直前被害者はドアを叩いてわめき散らしていた
叩いていてそのまま落ちるなんてことはありえない
もしかすると、これは―
「―他殺、か…」
「…浜島さん?どうかしましたか?」
米本に声をかけられて、浜島はハッとした
そうだ。これはただの俺の推測に過ぎない…もしかすると本当に事故の可能性もある
決めつけるには、まだ早すぎる。刑事の勘ばっかりを当てにしてばかりではダメだ
「―いや。なんでもない。それより、聞き込みを再開するぞ」
「わかりました」
新米刑事とベテラン刑事のコンビ。二人の行く末は、神のみぞ知る――
ジリリリリリッ!目覚ましはまだしつこくそのベルを鳴らしていた
既に一時間はたっているが、特殊なタイプなのだろうか未だに鳴り続けていた
「…ん?なんだ、まだ鳴ってたのか…」
曹条はようやく目覚ましの存在に気づき、カチリとベルを止める
長い仕事を終えた時計はそれと同時に針の動きを止めた
「…チッ。電池切れか……帰りに電池を買わないと…」
それだけ言って、時計をベッドへと投げ捨てた
それと同時に曹条は着替えを始める
曹条の住んでいるこの一室は独り暮らし用だ。もちろん、曹条以外だれも住んでいない
彼は孤児だ。親の存在を知らず、苗字だけ同じ親族に煙たがれ、いつの間にかここに一人で住んでいた
子供の自分には理解出来ないが、ここに他意で一人住まされているのは理解している
親もいず、頼れる存在もいない。はたから見れば曹条は不幸の塊だ
しかし、曹条不幸せだとは微塵も思っていなかった
いつも通り、トーストから出たパンをかじり部屋を出る。部屋の千錠をしっかりし、そして急ぎ目で学校へと登校する
気のせいか、その額には汗が滲んでいるように見てた
ベッドの上の時計は既にその動きを止めていたが、最後に止まった時刻を指していた
『9:36』学校の朝礼が始まるのは『8:45』
完全に遅刻だった
"高町なのは"という少女がいる
鮮やかな茶髪に、白いリボンで短いツインテールをしてる少女だ
美
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ