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英雄伝説〜運命が改変された少年の行く道〜(閃T篇)
第9話
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使いこなせていないし。」

「そんなに心配なら一緒に稽古でもしておくか?修練場(ギムナジウム)もあるみたいだし、よかったら付き合うぞ。」

肩を落とすエリオットの様子を見たリィンは申し出たが

「あ、うん……ありがたいんだけど。実はこの後、クラブの方に顔を出そうと思ってるんだ。」

エリオットは申し訳なさそうな表情で申し出を断った。



「なんだ、もう決めたのか。どのクラブにしたんだ?」

「うん……吹奏楽部だよ。といっても担当するのはヴァイオリンになりそうだけど。」

「へえ……ヴァイオリンなんて弾けるのか。趣味でやっていたのか?」

「えへへ、まあね。でもやっぱり幼い頃から専門的な講師に教えてもらった事があるプリネみたいに上手くないけどね。」

「ああ、そう言えばあの二人は吹奏楽部に入った事で一時期有名になっていたな……」

エリオットの話を聞き、プリネとツーヤが吹奏楽部に入った事に一時期騒がしかった事をリィンは思い出し

「アハハ……まさか二人が入るなんて、びっくりだよ。それも二人ともそれぞれの楽器が上手いし、特にプリネがヴァイオリンであの曲を弾いたのは驚いたなぁ。」

「”あの曲”?」

「”星の在り処”だよ。昔エレボニア帝国で流行った曲なんだけど……どうして他国出身の、それも皇族のプリネがあの曲を知っていたのか不思議なんだよね。」

(”星の在り処”………確かエリゼ達の好きな曲の一つだな……確かにエレボニア以外での国ではあまり知られていないあの曲をプリネ姫が知っているのはおかしな話だな……)

エリオットの説明を聞いたリィンは考え込んでいた。



「ねえねえ、ガイウスはどの部に入るか決めたの?」

「ああ、オレは美術部という所に入ろうかと思っている。」

「美術部……ちょっと意外だな。」

「ガイウス、絵とか書くんだ。」

普通の生徒より大きな体格を持つガイウスが入る部活を知ったリィンとエリオットはそれぞれ目を丸くした。



「故郷にいた頃にたまに趣味で描いていた。ほぼ我流だから、きちんとした技術を習えるのはありがたいと思ってな。」

「そっかぁ……」

「ちょっと見たい気がするな。」

3人が談笑していると教室の扉が開き、サラ教官が教室に入って来てリィン達に近づいて話しかけてきた。



「よかった、まだ残ってたわね。」

「サラ教官。」

「どうしたんですか?」

「いや〜、実は誰かに頼みたい事があったのよ。この学院の”生徒会”で受け取って欲しいものがあってね。」

本来なら重大な事でありながらも、その事を伝える事をすっかり忘れていたサラ教官だったが、悪びれた様子
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