序章〜全ての始まり〜 第12話
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山ほどあるんだからとっとと実地研修に進むわよ。」
「ねえ、シェラ姉。実地研修って今までの研修と何が違うの?」
「簡単に言うと実際に遊撃士の仕事に必要なことを一通りやってもらうわ。」
「それってつまり、机でお勉強、じゃないってこと?」
エステルは座学ではないことに希望を持ち確認した。
「ええ、もちろんよ。いろんなところに行って体を動かして貰うんだから覚悟しておきなさい。」
「えへへ、助かったわ〜。体を動かせるんなら今までの研修よりずーっとラクだわ。」
エステルは最後の研修に不安だった顔を手のひらを返したように笑顔になった。
「なんだか、急に元気になったよね。」
「その笑顔が最後まで続くといいんだけど……さてと、最初の実地研修を始めるわよ。」
そしてエステル達は研修を次々と受けて行き、ついに研修も大詰めとなった。
「さて、研修用の依頼にもあったように地下水路にある捜索物を探すのが目的よ。水路は単純で迷わないだろうけど、本物の魔獣がうろうろしてるから
油断してると痛い目に遭うからね。危なくなったらこれを使いなさい。」
シェラザードはエステルに初歩的な傷薬を渡した。
「サンキュー、シェラ姉!あたし、アーライナの治癒魔術も使えるけど最近やっと使えるようになったから、あまり上手く使えないせいで何度も使えないし、回復量も大したことないのよね〜」
「あんたね……魔術の中でも高等とされる治癒魔術を使えるだけでも凄いと思わないのかしら?」
「そうだよ、エステル。治癒魔術を使える人はイーリュン教の信徒の中でも限られているというし、アーライナ教の使い手は”闇の聖女”さんだけだよ?」
ヨシュアとシェラザードはエステルが自分自身の才能の凄さに鈍感なのを呆れた。
「はあ、まあいいわ……それとエステル、試験中はパズモを頼ってはダメよ。」
「へ……どうして?」
パズモと共に戦う気でいたエステルはシェラザードの言葉に目を丸くして聞いた。
「この試験はエステル、あんた自身を試す試験よ。使い魔や守護精霊はいるだけでも心強いのに、パズモは特に支援に優れているからね。戦闘が初歩なあんた達でもパズモと共に戦えば、正直言って正遊撃士とも渡り合えるような戦力を覆せるような存在よ。実際の戦闘では依頼を成功させるためにも共に戦うべきだけど、今回だけは頼るのをやめなさい。」
「わかったわ、パズモ。」
(了解、頑張ってねエステル。)
シェラザードの説明に納得したエステルはパズモを一端自分の身体に戻した。
「よーし、ヨシュア。気合入れて行こっ!」
「そうだね。実戦だど思って慎重に行動しよう。」
そして2人は
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