序章〜全ての始まり〜 第12話
[3/8]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
……」
エステルはヨシュアを恨みがましく見て、唸った。
「エステル……お前な、メンフィル出身の者以外は誰も契約できないと言われる使い魔や守護精霊を何だと思っているんだ?」
カシウスはエステルの様子に呆れ、思わず呟いた。
「そんなの友達に決まってるじゃない!それに何度も言うようだけどあたしとパズモは主従の関係じゃないわよ!」
エステルはカシウスの言葉にムッとした後、言い返した。
「あら。それなら、もちろん試験の時は友達であるパズモに協力させないわよね?」
それを聞いたレナは笑顔でエステルに確認した。
「う……!と、当然よ!試験ぐらいかる〜く、クリアしてあげるわ!」
エステルは冷や汗をかきながら答えた。
(さすがレナだな。見事だ。)
(あれは僕も見習いたいな)
カシウスとヨシュアはエステルに見事に釘を刺したエステルに感心した。
「しょうがない、エステルの言葉を信じてみるか……そろそろ時間だし、行こうエステル。」
「わかったわ、ヨシュア。パズモ、行くわよ。」
(わかったわ、エステル。)
主の言葉を聞いたパズモはエステルの肩に乗った。
「じゃあ、行ってきます。」
「行って来るね、お父さん、お母さん!」
「行ってらっしゃい、気をつけてね。」
「頑張って来い、2人とも。」
両親から応援の言葉を聞いた2人はドアを開け、ロレント市のギルドへ向かって歩いた。
ロレント市への道のりの途中にあるメンフィル大使館や隣にあるアーライナ教会を見てエステルはいつも大事にしている紫色のブローチを握りしめて心の中で思った。
(聖女様……あたし、もうすぐ遊撃士になります……あたしなんかが聖女様のような人になれるとは思わないけれど……少しでも聖女様のように困った人を助ける人に近づいてみせます!)
「エステル、どうしたんだい?」
エステルの様子を不思議に思ったヨシュアは話しかけた。
「試験に合格するようにアーライナに祈ってただけよ!気にしないで。」
「アーライナというかエステルの場合は”闇の聖女”さんに祈ってたんじゃないかい?……というかエステル。シェラさんが”闇の聖女”さんから直々に魔術を教わってた時、どうして君もいっしょに教わりに行かなかったんだい?シェラさんと同じく魔術を教わりに行くという口実があったし、君がずっと憧れている人なのに。」
ヨシュアはエステルからペテレーネに憧れていることを聞いてずっと思っていた疑問を聞いた。
「う……あたしもそれは考えたけど聖女様だって普段の仕事で忙しいし、必死で魔術を習得しようとしていたシェラ姉の邪魔はできないもん。それに何よりその
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ