暁 〜小説投稿サイト〜
英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
外伝〜イリーナの決意〜
[4/5]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


「お姉様、どうして!?」
エリィはイリーナに詰め寄り理由を聞いた。
「うん………メンフィル帝国の方々に私の願いを聞いてもらった恩を何かの形で返せればいいなとここに来てずっと考えてきたら、リフィア様の提案がちょうどよかったの……」
「………その件に関して別に気にやむ必要はないぞ。どの道、俺達も例の事件の解決には乗り出すつもりでいたからな。……俺達のことは気にせず残された家族と幸せに暮らすがいい。」
気を取り直したリウイはイリーナに考え直すように言った。だがイリーナはリウイの言葉を否定するように首を横に振って答えた。
「いいえ、それだけではありません。………両親が死んで塞ぎこんでいた私達をリフィア様やプリネ様、エヴリーヌ様にずっと励まされてきました。その恩にも報いたいのです!……それに私自身、見ず知らずの私達を暖かく受け入れてくれたマーシルン家の方々に仕えたいのです!」
「イリーナ………」
「お姉様………」
イリーナの決意を持った言葉を聞き、市長とエリィは何も言い返せなくなった。
(………マーシルン家に仕えたい……か………何があったかはわからぬが見た所次期皇帝のリフィア様や、陛下の側室の一人でアーライナ教の教祖でもある”闇の聖女”殿のご息女であるプリネ様にこれほど気にいられているのなら、恐らく将来的にリフィア様かプリネ様専属の侍女になる可能性もあるな……メンフィルはあのエレボニアすら破った強国だ……そんな強国の王族に直接仕えるとなるとそれなりの身分にもなるし、身の安全も保障されるだろう………クロスベルで渦巻く混沌とした政治を見て育つより、仕えたいと思う人から大事にされ、王族から身分を保障される仕事に就ける事のほうが幸せかもしれないな……)
市長はイリーナの将来を考え、メンフィルに預けた方がいいと思い、溜息をついた後イリーナに確認した。
「イリーナ。本気でマーシルン家に仕えたいのかい?」
「はい!」
「王族に仕えるまでの道のりは決して楽ではないだろう。それでもいいのかい?」
「覚悟の上です!どんな苦しい道になろうとも私はプリネ様達に仕えたいのです!」
「イリーナさん……」
「うむ、良い心がけじゃ!ますます気にいったぞ!」
イリーナが自分達に仕えたいとはっきり言ったことを聞き、プリネは感動し、リフィアはイリーナの事をさらに気にいった。

「わかった……陛下、よろしいでしょうか?」
市長はイリーナの決意は覆らないと感じ、諦めてリウイにメンフィルにイリーナを預けてもいいかを聞いた。
「俺はかまわんが……いいのか?残された孫の片割れといっしょにいなくて。」
「はい。……孫が進みたい道を見つけたのなら私はそれを応援するまでです。」
「了解した……俺達に仕えたいと言ったあの少女には一
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ