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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
外伝〜イリーナの決意〜
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この者は今、大使館で預かっている姉妹の縁者で姉妹を迎えに来たそうだ。通してやってくれ。」
リウイは後ろにいた市長を通すように言った。
「「ハッ!!」」
門番達はリウイの命令を忠実に聞き、門を開けた。そしてリウイ達は大使館内に入り兵士やメイドに姉妹がどこにいるかを聞き、プリネと共にいると聞いた後プリネの部屋に入った。

部屋にはプリネやリフィアと談笑していたイリーナとエリィがいた。
「入るぞ、プリネ、リフィア。」
「おお、リウイにペテレーネ!帰ったか。」
「あ、お父様にお母様。お帰りなさい。……そちらの方は?」
プリネは父と母に気付いた後、見知らぬ老紳士のことを聞いた。老紳士を見てイリーナとエリィは駆け寄った。
「「お爺様!!」」
「おお……イリーナ……エリィ……2人が無事でよかった……!!」
市長は駆け寄った2人を強く抱きしめた。
「ひっく……お父様とお母様が……」
祖父と会って安心したエリィは涙を流しながら両親の訃報を言った。
「……陛下から一連の出来事は聞いているよ……これからはあの娘達に変わって私がお前達を育てる。いいかい?」
「うん……!」
祖父の言葉を受けエリィは笑顔で答えたがイリーナは何かを考えているようで答えなかった。
「どうしたんだい、イリーナ?」
イリーナの様子がおかしく思い、市長はイリーナに何を考えているのかを聞いた。
「…………ごめんなさい、お爺様。私、やりたいことがあってお爺様達といっしょに暮らせないわ。」
「お姉様!?」
エリィは姉から自分達といっしょに暮らせないことを聞き、驚いた。
「やりたいこと?一体なぜ、それで私達と暮らせないのかい?」
「………うん、訳を話すからちょっとだけ待って下さい。……リフィア様、あの時の勧誘はまだ有効ですか?」
「ふむ、あの時の勧誘とはなんじゃ?」
突然話をふられたリフィアは要領を得ずイリーナに聞いた。

「………陛下達と初めて拝見した時、私の名前を聞いて私にマーシルン家に仕えてみないかという話です。」
「おお、その件か!もちろん、今でもその勧誘は有効じゃ!お主の事は今でも気にいっておるしな!余の言葉に偽りはない!」
「そうですか………返事が遅くなりましたがその件、私なんかでよければお受けしてもよろしいでしょうか?」
「何……!?」
リウイは目を見開いて驚き
「え………」
ペテレーネも同じように驚き
「本気なのですか……?」
プリネは信じられないような顔をして驚き
「お姉様……!?」
エリィは思わず声を出し
「イリーナ!?」
市長はイリーナがなぜ、そんなことを言い出したのかが理解できず叫び
「おお、そうか!お主を歓迎するぞ、イリーナ!」
リフィアだけは笑顔で歓迎した。
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