外伝〜黒翼の少女〜後篇
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じゃなくなったんですね………どうして私みたいな化け物が生きているのでしょう……?」
「バカ野郎!」
少女の自虐の言葉を聞きガイが一喝した。
「え……?」
「命を粗末に扱うんじゃねえ!感覚が鋭くなった?翼が生えた?そんなことよりまず、助かったことに喜べよ!」
「………………でも、この翼は今は小さいからいいですけど……大きくなった時どうやって隠せれば………」
ガイに叱責され少女はしばらくの間、黙っていたが一言呟いた。
「……その事に関してですけど、もしよければ翼を隠せる方法を教えてもいいですよ。」
少女を見兼ねたペテレーネがある提案をした。
「あなたは………?」
「私はアーライナの神官、ペテレーネ・セラです。あなたは?」
「………ティオ・プラトー………」
「ティオ……いい名前ですね。ティオさん、魔力を感じていませんか?」
「………はい。何かが体を包んでいるのがわかります。魔力かどうかはわかりませんが………」
「幸か不幸かわからないけど、ティオさん。あなたには魔術師としての才能があります。今回の件でそれも目覚めてしまったようです。もし、短期間でもよければ私が魔術や魔力の使い方を教えます。」
「………それが翼を隠す方法と何か関係があるのですか……?」
少女――ティオはペテレーネの提案に戸惑い聞いた。
「ええ。魔力を背中部分を覆うことによって翼が見えないようにし、最終的に幻影の魔術を使って普通の人間の背中に見えるようにします。……こんなことができる方はよっぽど限られてきますが、あなたなら練習すればできると思いますよ?」
「……そうですか。一応お願いします………」
ティオは少しの間考えてペテレーネの提案を受けた。
「はい、わかりました。……すみませんが1週間ほど、この病院で寝泊りをしてもよろしいでしょうか?」
ペテレーネは医師やマーサに病院に寝泊りする許可を聞いた。
「聖女殿のような方がこの病院に寝泊りするなんて……!我々や患者達の励みにもなりますのでぜひ、お願いします。」
「先生の言う通り、お願いします。」
2人は恐縮しながらも答えた。
「ありがとうございます………リウイ様、申し訳ありませんがクロスベルを発つ時までこの子に付きっきりで魔術を教えなくてはならないのですが、よろしいでしょうか?」
「かまわん。俺はクロスベル市にあるホテルにいるから、何かあればそこに連絡してくれ。」
「かしこまりました。」
そしてリウイはティオに近づいた。
「あの……?」
リウイを見上げたティオは戸惑った。
「ティオと言ったか………もし、どうしても周りの環境になじめないというのなら、ここを訪ねてこい。」
リウイは一枚の封筒をティオに手渡した。
「メンフィル大使館……?もし
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