外伝〜運命が改変された”楽園”の少女〜
[4/4]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
った。誰かに預けられ、そして気付けば今に至ったことを。リウイとペテレーネは両親のことを聞き、何も言えなくなった。
「ねえ、あなた達がレンの本当のパパとママでしょ?うんって言ってよ……」
黙っているリウイ達を見てレンが不安そうな顔で聞いた。
「……ああ。お前は俺達の娘だ。……事情があってな、今まで会えなかったんだ。」
リウイが少女の言葉を認めたことに驚いたペテレーネは何か言おうとしたがリウイの『何も言うな』と訴える視線で黙った。
「よかった……!やっとレンは幸せになれるのね……!」
リウイの言葉を聞き、レンは心の底から笑顔になった。
「今は眠れ。疲れているだろう、おぶってやる、ほら。」
「わあ……パパってば逞しい背中ね……気持ちいい……すぅ……」
リウイにおぶられたレンはその気持ちの良さに目を閉じ、眠った。
「あの……リウイ様、本当にこの子を育てるのですか?」
レンが完全に眠ったのを見てペテレーネはリウイに聞いた。
「ああ、いつかこの子が自立するまで育ててやろうと思う。……プリネがいるのに相談もなしに勝手にお前の娘にしてしまってすまんな。」
「そんな……!私もそうしようかなと迷っていた所です!……プリネもきっとこの子のことを受け入れてくれると思います。」
「そうだな……お前には苦労をかけるな、ペテレーネ。」
「いいえ、私にとっては大したことではございませんので大丈夫です。」
「フ、そうか……カーリアン達と合流し、ここに散らばる子供達を供養するか……行くぞ。」
「はい、リウイ様。」
レンをおぶったリウイとペテレーネは一端部屋を出てカーリアンと合流した。
カーリアンはレンの事情を聞き目を伏せた後『そっか。わかったわ、リウイ!』と言って笑顔で答えた後、
ちょうど戻って来たファーミシルスを含めた4人で子供達の供養をして、最後に拠点をペテレーネの魔術で消滅させた後その場を去った。
こうしてゼムリア大陸を揺るがした『D∴G教団事件』で助けられた子供達はリウイ達が助けた少女とクロスベル警察が助けた少女の、たった2人という後味の悪い結果で終わった……
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ