第11話
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3人の返事に頷いたリウイはあることに気付いていて、それをファーミシルスとカーリアンに言った。
「……ファーミシルス、カーリアン。気付いているな?」
「ええ。この気配、人間にしては結構腕があるようね。」
「いかがななさいますか?」
「……警告だけしておけ。」
「ハッ!……闇に呑まれよ!ティルワンの闇界!!」
ファーミシルスは闇の奥に潜む存在に加減した魔術を放った。そしてそれを察知できなかったリウイ達を監視していた者達は回避もできず命中した。
「グハッ……!」
「くはっ!」
魔術が命中した監視者達は思わず呻き声を上げた。
そしてファーミシルスは呻き声を上げた方向に向かって叫んだ。
「今のは警告よ!私達の後をついてきたり、私達が戻って来た際まだいるつもりなら、今度は本気で殺すわよ!!」
警告をしたファーミシルスはリウイ達の方に向き直った。
「ではさっさと終わらせましょう、リウイ様。」
「ああ。」
そしてリウイ達は拠点へ進撃した。
一方ファーミシルスの魔術を受けた監視者――青年と少年は呻き声を上げながら起き上がった。
「……ア、無事か?」
「くっ……なんとか……まさか気配を悟られた上、僕達が攻撃を察知できないなんて……」
「……”闇夜の眷属”は人間より感覚が優れているというしな……それにこの暗闇の中であんな魔術を使われれば、例え察知能力が高いお前でもよけられまい……」
「それよりどうするの……ェ。結社からはあの拠点の襲撃の命令を受けたけど、これじゃあ任務どころか返り討ちにあってしまうよ……?」
「退くぞ……メンフィルがこの件に関わってきた際、『絶対に関わるな』。それも命令の一つだろう。」
「わかった………」
そして少年は音もなく木に飛び移り消えた。
「………あれがエレボニアを降したメンフィル皇帝か……機会があれば手合わせを願いたいものだ。」
リウイ達が進撃した方向を見た青年は一言呟いた後、気配を消しどこかへと消えた……
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