第10話
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だな……」
ペテレーネの横に並ぶようにリウイが姿を現した。
「え………!」
「リ、リウイ殿!?」
「嘘……メンフィル皇帝……!」
3人はリウイの姿を見て生きている中で一番驚いた。
「……メンフィル大使、リウイ・マーシルンだ。貴殿とは”百日戦役”の講和条約の時以来だな。カシウス・ブライト。」
「……久しぶりでございますな、リウイ殿。狭い家でございますがどうぞこちらへ。」
「……失礼します。」
「……失礼する。」
そしてカシウス達はリウイとペテレーネをテーブルの椅子へと案内した。
「……エステル・ブライトはやはりもう寝てしまったようだな。」
椅子に座ったリウイは2階にある部屋からリウイのみがわずかに聞こえる少女の規則正しい寝息を聞き、少しだけ残念そうな顔をした。
「あの……エステルが陛下に何か失礼をしてしまったのでしょうか?」
レナは心配そうな顔でリウイに聞いた。
「いや……人間でありながら我ら”闇夜の眷属”と進んで友人になろうとしている少女がどのような少女なのか直接話してみたかったのだがな……寝てしまっているのであればまたの機会を待とう。……子供は幼い時はよく眠るのも仕事の一つだからな。」
「そうでしたか……皇帝という忙しい毎日を送っていたのにもかかわらず子煩悩なリウイ殿を見て、失礼ながら少々意外と思い申し訳ありません。」
カシウスはリウイの子煩悩な所を以外そうな顔でみた後、謝った。
「こう見えてもたくさんの子を持つ父親でもあるのでな。気にするな……」
(メンフィル皇帝にまで気にいられるなんて、あの子、どこまであたし達を驚かせる気よ……)
シェラザードはリウイがエステルの事を話す時、リウイがわずかに笑みを浮かべているのに気付き、心の中で妹分の凄さに溜息を吐いた。
「さて……リスティから聞いたが何か俺に用があるそうだな?……例の教団の件か?」
そしてリウイはここに来た直接の理由を言った。
「ハッ、理解が早くて助かります……レナ、シェラザード。お前達は別の部屋で待機していなさい。」
「でも、先生……!」
「シェラちゃん。今はこの人の言う通りにしましょう……私達ができるのは子供達が一人でも無事に帰れるようにエイドスとアーライナに祈るだけよ……」
「はい……」
カシウスの言葉に反発しようとしたシェラザードだったが、レナに諌められ自分の力の無さに怒りレナと共に別室に入った。
「さて………リウイ殿、まずはこちらをお読み下さい。」
レナとシェラザードが別室に入ったのを見届けると、自分の鞄の中から何重にも保護された一枚の嘆願書を出し、それをリウイに渡した。
「拝見しよう。」
嘆願書を受け取ったリウイはそれを端から端まで丁寧に読んだ。
「………なるほど。3国を始
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