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英雄伝説〜光と闇の軌跡〜(FC篇)
第8話
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王も困ったように眉を顰めどうすればいいか迷っていた時カシウスが怒気を猛烈に含み叫んだ。

「静粛に!!!」
その場にいた全員がカシウスを見た時、カシウスのさらけ出す怒気に全員が震えあがった。
「……権力をもつただの大人が……」
少しずつ呟くカシウス。その声が、不自然なほど室内に響き渡りカシウスの言葉ひとつひとつで全員は冷や汗をかいた。
「……自国の利益だけを醜く言い争う。」
「グッ……」
ゼクスは頬を赤くし、唸った。
「そんなくだらない国の事情より、もっと大切なことがあるだろう!今、なお攫われた子供達はその幼い体を苦しめられているというのに!」
エルザはカシウスの言葉に痛い所をつかれ目を伏せた。
セルゲイも悔しそうに拳を握り顔を歪めた。
「我々に出来ることは最も簡単なこと。」
女王はカシウスと視線を交わして静かに頷いた。
「今こそ、1つに集い、事件解決のために必要なメンフィルに積極的な協力を願うよう頭を下げる覚悟をお願いしたい。」
頭を下げるカシウス。そして最初に席を立ったのはセルゲイ。
「クロスベル警察セルゲイ・ロウ以下2名。事件解決のために必要であればこんなオッサンの頭でよければいくらでも下げる。」
「幼い子供が助かるためにはこの老骨、いくらでも頭を下げさせて頂きたい。」
「私も同じ意見です、カシウス殿。」
続くようにモルガンと女王が賛同した。
カルバード共和国大使・エルザがしばらくの間思考した後ゆっくりと立ち上がった。
「我々も、力なき子供たちが犠牲になるのは見過ごせません。そのための協力、いくらでもさせて頂きます。」

そして最後となったのはエレボニアのゼクスのみ。
「我々がこれまでやってきた事は、外道と言われてもおかしくない。好戦的国家と言われても、メンフィルや闇の聖女から裁きの鉄槌を受けたと揶揄されても否定できない。」
正に外道と言われても可笑しくないことをエレボニアはやってきた。リベール侵攻のために一つの村を犠牲にしたことを。
「だが、それでも幼い甥を持つ者としてこの事態は見過ごせない。」
そして席を立つ。
「我々エレボニアも今はメンフィルへの恨みを捨てさせて、頭を下げさせて頂く。カシウス殿あなたが我らの代表者になっていただけないか?」
「私が……ですか?」
ゼクスの提案にカシウスは唖然とし、周囲を見たがみなゼクスの意見に頷いた。
「わかりました……このカシウス・ブライト、此度の事件解決のため必ずメンフィルとの共同作戦を実現させて頂きます!」
全員がその場でメンフィルへの協力要請の紙に調印し、カシウスはそれを大事に受け取り全員に敬礼した。



〜ロレント郊外・ブライト家〜

そこではレナと最近正遊撃士になったシェラザードが
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