外伝〜菫の少女との再会〜
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情が。その妹とやらは恐らく”教団”の”儀式”によって……」
「多分そうだろうな。それでレンから聞き出したその”ヘイワーズ”家だけどよ。クロスベル市に住んでいたみたいだから、調べるのも楽で助かったんだけどよ…………調べてみてわかったんだが、かなり厄介な状況のようだぜ?」
「何?一体どういう事だ?」
ルークはレンの家族―――ヘイワーズ家は危険な相場に手を出した結果多額の債務を負ってしまい、行方をくらましている事を説明した。
「借金苦による夜逃げか…………となるとその子達を知り合いに預けた理由は多分、借金取り達による追撃から娘達を守る為かもしれないな。しかしそこに運の悪いことに今回の事件に巻き込まれてしまったという訳か。」
「どうする?レンはマジで俺達の事を”家族”だって信じているようだけど。」
「―――わかった。レナ達にも事情を話してその娘を養子にしよう。恐らくその娘が今、心の支えにしているのは”俺達が家族である事”だろうからな。」
「何か迷惑をかけてしまったみたいで、本当にごめんな、父さん。」
「気にするな。エステルだって妹ができると知れば喜ぶだろうしな。」
数日後、レンは無事退院し、ルークと一緒にリベールのブライト家に戻った。
〜ブライト家〜
「ただいま。」
「「おかえり、ルーク、レン。」」
「おかえりなさ〜い、ルーク兄!それにえっと………あなたがレンでいいのよね?よろしくね!」
「ただいまパパ、ママ!それにエステル!(わぁ………!優しそうなママに強そうなパパ。それに明るいお姉さんのエステル。そして素敵なルークお兄様!ここがレンの本当の"家族"なんだわ!レンが思い描いた通りの!)」
ブライト家に笑顔で迎えられ、まさに思い描いた通りの”本当の家族”を見たレンは幸せな想いでいっぱいになった。
その後レンはブライト家の一員となり、幸せに暮らし始め、ブライト家の一員になったレンは家族の誰にも甘えたが、ルークとレナに特に甘えた。そしてある日ルークがエステルと武術の練習をしていると、その様子を見ていたレンはふと意外な事を口にした。
「ねぇ、お兄様。レンもお兄様のやっている剣をしたいわ。」
「ふえ?」
「ハ?剣を?なんでまた。」
少女の希望を聞いたエステルは自らの得物である棒を収めて首を傾げ、木刀でエステルと武術の練習をしていたルークは木刀を地面に置いて不思議そうな表情で尋ねた。
「あら、パパとお兄様は遊撃士だし、エステルも遊撃士を目指すんだからレンが目指してもおかしくないでしょ?」
「まぁそうだけどそれよりなんで剣を?父さんとエステルは棒術だから、武術を志
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