第4話
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「ルーク、”聖痕”についての詳しい説明は”身喰らう蛇”の件と一緒に後で説明します。とにかくまずはその娘だけでもここから安全な場所に運ばないと。――――ルフィナ。貴女は先にこの建物から出て、後方に控えている部隊に状況の連絡をお願いします。……遺体となった子供達を”親元”へ帰さなければなりませんし。それとレイシス殿下はお手数ですが念の為にロッジ内を見回って”教団”や子供達の生き残りがいないか探してください。」
「わかりました。」
「了解した。」
そしてイオンの指示に答えたルフィナとレイシスは部屋から出て行った。
「なあ、イオン。さっきの術でここにいる奴等全員を蘇らせる事はできねぇのか?」
「そうしたいのは山々なんですが……先程の術は身体や精神に負担がかかる影響で、何度も連続で使えない上、この”どの部分が誰かわからない状態”で蘇らせる事ができると思いますか?」
「……悪ィ。お前の性格だったら、間違いなく使っているだろうに辛い事を聞いちまったな。」
辛そうな表情で唇を噛みしめて身体を震わせているイオンの様子からイオンの心情が理解できたルークは辛そうな表情で謝罪した。
「イオン様、悪くない、です。悪いのは、”D∴G教団”の人達、です。」
「……慰めてくれて、ありがとうございます、アリエッタ。―――とにかくまずはその娘の安全を確保する為にもここを一端出ましょう。ルークはその娘をお願いできますか?」
「ああ。」
イオンの言葉に頷いたルークはコートで裸の少女を包み込んだ後少女を背負ってイオン達と共に部屋を出た。
(……………?誰………?)
ルーク達がどこかに向かっている中、少女は目覚めかけ、疲労や謎の薬物を投与された影響によっておぼろげにしか開けない目を開いて自分を背負う赤き髪の青年の後姿を見つめていた。
「それにしてもイオンって、前とは比べ物にならないくらい強くなっているじゃねえか。それにアリエッタも。」
「フフ、ルーク程ではありませんよ。」
「今度こそイオン様を、守る為に、強くなる必要、あるから、です。」
(もしかしてレンを迎えに来てくれた本当の家族?やっと迎えに来てくれたんだ………!やっとレンは本当の”パパ”と”ママ”に会えるんだ………!名前は……ルーク……お兄………様………)
少女は目が覚めたがルークの背中の居心地に安堵を感じ、再び眠りについた。
こうして作戦は無事終了したが、生存者は別のロッジを襲撃したカルバードとエレボニアに挟まれ、領有権問題が起こっている自治州――――クロスベル自治州の警察のチームが助けた少女を合せてわずか2名という余りにも少ない救助者の数
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