第4話
[5/7]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
して少女の口の中へと流し込んだ。
「僕も手伝います!―――我が深淵に眠りし、碧き刻印よ……」
一方イオンは背中に神聖な気配を漂わせる何かの紋章を顕させた。
「イ、イオン!?一体何をしようとしてんだ!?」
「!?ジュエ卿、それを使うのは……!」
イオンが教会内でも極秘とされる力を他者がいる目の前で使おうとしている事にルフィナは血相を変えて止めようとしたが
「イオン様の、邪魔しちゃ駄目、です。それに、教会の秘密を守る為に、助けられる子供を見殺しに、するのですか?」
「!!申し訳ありません、アリエッタさん。私が間違っていました。」
アリエッタに指摘され、真に守るべきものは何なのかをすぐに気付いて頭を下げた。
「わかったなら、手伝う、です。――――清純なる命水よ、メディテーション!!」
「女神よ、お慈悲を!――――ホーリーブレス!!」
「せめて君だけは助かってくれ……!―――アセラス!!」
アリエッタとルフィナ、レイシスが発動した術やアーツによって少女は淡い光に包まれ、少女の身体に刻み込まれた十字傷は徐々に塞がって行き
「大いなる七耀の慈悲にて、彼の者に命の焔を!――――セブンス・アイドス!!」
イオンが紋章を輝かせると少女の頭上から虹色の光の球体が降りて来て少女に同化し、光が消えると少女の傷は全てなくなると共に土気色になっていった顔色は熱を取り戻したかのように赤くなり、少女は規則正しい寝息をたてていた。
「す、すげぇっ!イオン、今のは何なんだ?まさか今のも”ダアト式譜術”なのか??」
「いえ、”聖痕”の力を借り、失った命をも蘇らせる事ができる”奇蹟”です。―――僕がこの世界で目覚めてすぐに使えるようになった力なんです。」
「”聖痕”?何だそりゃ。」
「シスタールフィナの先程の反応を考えると教会に秘匿されている秘術のようなものに感じたが……」
「!!ジュエ卿!ルークさんとレイシス殿下にそれ以上の説明は……!」
教会でも秘匿とされる言葉を口にしたルフィナは血相を変えた。
「僕は最も信頼している人の一人である彼に隠し事はしたくありません。それに彼は口が固い方ですし、リベール王家にはいつもお世話になっているのですから、このくらいの情報開示はするべきだと僕は思っています。」
「………わかりました。ジュエ卿がそこまで仰るなら。」
(一体何なんだ……?)
(恐らくは極光術のような凄まじい”力”なのだろうな……)
重々しい様子を纏う二人を見たルークが首を傾げている中、イオンが使った術の正体をある程度察したレイシスは真剣な表情をした。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ