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【仮題】黒翼騎士の英雄譚
第01話:邂逅
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ないですよ。知り合いです。」

 噂話大好きな寮母さんから手紙を受け取った一輝は部屋に向かいつつ手紙の封を切り、中に入っていた便箋を読む。

「サラも相変わらずだな...」

 内容はいつも通り(・・・・・)、絵のモデルにならないかという勧誘。
 最初は直接、次は電話で、そして着信拒否したら手紙で。毎日のように行われる勧誘は最早一輝の日常と化していた。
 一輝としてはその執念をもっと他の事に向けて欲しいところなのだが...


 ガチャッ


「ただいまー、って、誰?」

 そして、手紙の内容に気をとられているままに部屋に戻った一輝が顔を上げると――

 絶世の、といっても差し支えない美少女がいた。

 ただし、下着姿で。

「きゃ...」

「きゃ?」


「キャアアアアアアアアアッ――――!!!!」


「おっと危ない」

 そして、謎の(色々と)Aランク美少女が叫びざまに一輝に放った拳を悠々と一輝が避ける。

「避けるな!当たれ!」
「いやいや、多分これ死ぬ。間違いなく。」
「じゃあ死ねぇッ!」
「お断りします」

 そして加速する拳の嵐。最早下着姿を隠すことすら止め拳を当てることに全力を尽くす美少女A。
 その拳を全て避けきる一輝。


 そして、五分後。


「うぅ〜、ぐずっ、あたんなさいよ〜、ばかぁ〜、ぐずっ」
「えーと、ハンカチ、使う?」
「ぐずっ」コクン

 地面にへたりこんで泣きだしてしまった美少女Aに一輝がハンカチを差し出す。

「ほら、とりあえずこれ着て」

 そして、未だに下着姿の美少女Aに壁にかけてあった自身の制服を肩からかけて一輝自身は反対側を向いて胡坐をかいて座った。

「えっと、落ち着いた?」
「…」コクン
「えっと、とりあえず僕の名前は黒鉄一輝。一応ここの部屋の住人なんだけど...キミ、ステラ・ヴァ―ミリオンさんだよね?」
「そうよ」
「あ〜、そのステラさんがどうしてここに?ここ、僕の部屋なんだけど...」
「は?私の部屋でしょ?」
「え?」
「え?」
「ナニソレコワイ」

 慌てて部屋の外のネームプレートを確認してみると確かにそこには一輝のものの隣にステラのものがあった。

「はぁ...あの理事長」
「…責任」
「はい?」
「責任、とりなさいよ」
「何の?」
「な、何のって、見たでしょ私の下着姿!」
「まあ、見たね」
「じゃあ責任とって死ね!」
「そんな横暴な...」

 側でわめいているステラを余所に、一輝は状況を整理する。

 自分かステラが部屋を間違えた可能性はゼロ。ネームプレートは学校の運営委員会の方で取り付けており、そこが間違えた可能性は微。
 仮にど
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