第五章
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白地のエプロンの方は赤で緑地の方は青だ。その二人を見てわかるのだった。
「いや、本当にな」
「どっちがどっちか」
「エプロンと髪飾りの色が違うから」
「それでね」
「私がオルガよ」
「私がロッタよ」
二人はそれぞれ言った。
白エプロンに赤シュルケがオルガで緑エプロンに青シュルケがロッタだった、二人は自分達を指差して皆に話す。
「今回はこの服でいくから」
「宜しくね」
「これでどっちがどっちかわかるわよね」
「皆もね」
「ああ、何とかわかった」
兄のヘルデンが妹達に答えた。
「どっちがオルガでどっちがロッタかな」
「じゃあこれで万事解決ね」
「よかったわ」
「お兄ちゃんもわかってくれたし」
「皆もよね」
「ああ、ただな」
ヘルデンは二人にこうも言った、考える顔で腕を組んで。
「それでも言われないとわからないな」
「そうだっていうの」
「言われないと」
「ちょっとな」
「それ私達もなのよね」
友人達も二人に言う。
「ちょっとね」
「誰が誰なのか」
「どっちの色がどっちの娘かね」
「言われないとね」
「わからないわ」
「ううん、そうなのね」
「顔もスタイルも一緒だから」
オルガもロッタも言う、言われてみて。
「それじゃあわからない」
「そうなのね」
「服の色を変えても」
「私達から言わないとなの」
「そうだよ、まあそれでもな」
ヘルデンはまた二人に話した。
「言われてからでも色でそうだってわかったのは大きいな」
「じゃあそれだけでもいい?」
「そうなる?」
「それじゃあね」
「それでいいかな」
「自分達だけで前向きになったな、しかしな」
それでもとだ、ヘルデンはまた妹達に言った。
「まあわかるようになった」
「じゃあね」
「それでいいってことで」
「お祭り行きましょう」
「今回も色々催しあるし」
「楽しみましょう」
「ああ、ただ催しがあると」
ここでだ、少し苦笑いになって言ったヘルデンだった。
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