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ソードアート・オンライン -Need For Bullet-
-Bullet5-水色のスナイパーと灰色の風
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ボクは心配は無用だと笑顔を向ける。
「残念ながら撃たれたのは例のたらこさん。 ボクはピンピンしてるよ。」
「あ、そうなんだ‥‥ それでどうなの?噂は本当なの?」
「わかんない。確かにちょっと苦しんでたようにも見えたけど演技にも見えなくもない‥‥」
「どっちなのよ。」
「わかんない。でも、あいつのあれは‥‥あの狂気はきっと本物かも‥‥」
「なに?」
「何でもない。とにかくわかんないけど普通じゃないのは確かだから気をつけてって話だよ。シュピーゲルもね。」
「あ、うん。」
なんだよ。結局そんな興味ないのかな。
「あーあ。お腹空いちゃった。そろそろ2時だしみんなでご飯行かない?」
「そうね。私も少しお腹空いたかな‥‥」
「シュピーゲルも来るでしょ?」
「え、ああまあ‥‥それじゃ行こうかな‥‥」
「よし! じゃあ決まりね! 場所はいつものファミレスでいいよね。」
「にしてもどうするのミウラ。ここで落ちるの?車がなきゃ街に戻るのに時間かかるわよ。」
「こいつを使おう。奴らにはもういらん。」
ボンボンとボンネットを叩くとティーゲルの力強いディーゼルの鼓動が伝わってきた。
「まだかな‥‥ミウラ‥‥」
すっかり冷えてしまった手をコートの中で暖めながら少女はそう呟いた。駅前のベンチに座る少女は硝煙と鋼鉄の世界のシノンというスナイパーとしての面影はなく、ただの朝田詩乃という少女だった。
店で待ってていいと言われたけれどなんとなくミウラがいつも来る駅で待ってしまった。もう店に行こうか。それとももう少し待とうか‥‥
「おい。朝田ぁー」
後ろから聞こえてきた声は待っている彼女の声とは違い、一瞬体をすくませた私は先にファミレスに行かなかったことを後悔した。
私は3人組の少女らに腕を掴まれ、人気の少ない路地へと引きずり込まれた。
「朝田。いやーゲーセンであそびすぎちゃってさぁ。帰りの電車賃なくなっちゃったぁ。明日返すからさぁ、とりあえずこんだけ貸して」
指を一本立てる3人のリーダー格の遠藤は、悪びれる様子もなくそう言った。
たかが帰りの電車賃で1万円もかかるものではないし、更にここは学校の最寄り駅だ。定期券があるはずである。
「今、持ち合わせがないから‥‥」
すると遠藤はニヤニヤと笑いながら手を出した。
「あっそ。それじゃあるだけでいいから出して。」
彼女らをいっときは友達と信じていた自分はなんと愚かだったのだろう。
「嫌。貸さない。」
私はそう言って踵を返しその場をさろうとした。しかしそう簡単にそれを許してくれる相手ではない。
「ふーん。そっかそっか。」
残りの2人を避けて行こうとしたその時。遠藤が肩をつかみ私を強引に振り向かせる。
「だから貸さないってっ……」
もう一度
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