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八神家の養父切嗣
四十二話:情報整理
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だけど……」
「それ、絶対にたまたまじゃないですよね……。八神部隊長が手を回していたとしか」
「何でも八神部隊長とも親しいみたいだから、たぶんそうだと思うわ」

 本来ならば部隊員の魔導士ランクがオーバーするために入れることが出来ない隊長陣を集める手腕は良く知っていた。だが、さらに部隊外にも戦力を保持していたという腹黒さに戦慄する。リーゼ姉妹は現状では一般人扱いである。民間協力者ですらなくただその場に居合わせた人間になる。

 その為どこに居ようとも魔導士ランクで文句を言われることはない。こっそりと六課の隊舎に居たりもしたがレジアスの視察では何も見つけられなかった。故にレジアスは、自分達はそのことに気づけなかった無能だと宣言するようなものなのでこの件を察知しても何も言えない。

 おまけにリーゼ姉妹、さらにその主であるグレアムは未だに管理局に顔が利くので最悪の場合揉み消せる。このようなことを考え付いたはやてはタヌキと呼ばれるにふさわしい人材に育ったのは間違いないだろう。

「こういったこともやらないといけないんですね、部隊長は」
「大変そうです……」
「そう言えば、八神部隊長は今は何をしているんですか?」
「今は確か……今後のことで隊長陣で会議を開いているところだったはずよ」

 四人は苦笑いをしながら今まさに議題に上がった腹黒部隊長を頭に思い浮かべるのだった。





「へっくしょん!」
「風邪ですか、主?」
「うーん、多分誰かが私のことを噂しとるんやない?」

 六課が既に使い物にならなくなったためにカリムから借りた会議室にてはやてはくしゃみをしていた。まさか、部下から腹黒認定を受けているとは思わないはやては首を傾げながらも話を戻す。

「今後のことやけど、やっぱり拠点は無いと困る。やからアースラを使えんか上と掛け合ってみるわ」
「いいね、それなら私達の大部分は使い慣れているし」
「時間が無いからありがたいね」

 部隊である以上は全員が一ヶ所に集まれる場所が必要である。それが壊された以上は新しい物がいるが作っている暇などない。そこで白羽の矢が立ったのが今年度中に廃艦になる予定だったアースラである。六課の大半の人間と縁があるアースラを使うことが出来れば実用的にも精神的にも大きな助けになることは間違いないだろう。

「拠点のことはそれでええとして、問題は相手の出方やな。フェイトちゃん、敵のアジトの目星はついとる?」
「今はナカジマ三佐とアコース査察官に協力してもらっているけど、まだ……でも、すぐに見つかると思うよ」
「今回の戦闘機人の件に関してはナカジマ三佐が昔から捜査をしとるからなぁ。ロッサも普段はともかく仕事の時は頼りになるからな」

 少し冗談を飛ばしながらはやては笑う。しか
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