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八神家の養父切嗣
四十二話:情報整理
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けるのはあり得ない。だからこそ帰ってきてもらわなければならない。

「でも……そうなると、あの人とまた戦うことになりそうですね」
「八神部隊長のお父さん……か。八神部隊長は何か言っていましたか?」
「それが『見つけたら一発しばいとってええよ』って……」

 エリオからの質問にティアナが何とも言えぬ顔で答える。その返事を聞いた三人も真面目なのかふざけているのか分からない言葉に苦笑いをする。実際、ティアナが言われた時もかなり軽い感じではやては語っていた。何かしら思うところがあるのかないのか分からない返事に戸惑ったものだとティアナは思い出して笑う。

「それでも、家族が戦うなんて悲しいですね……」
「そうね。でも、手を抜くことはできないわよ。私達は四人がかりで負けたんだから」
「フェイトさんが簡単に話してくれました。あの人は『魔導士殺し』って名の持ち主らしいです」
「そのうえで空港火災の時にスバルを助けくれたのよね。……どういうことかしらね」

 明らかに相反する切嗣の行動にギンガは溜息を吐く。以前はスバルの命の恩人なのだから会えたら最大限の礼をしようと思っていた。しかし、今度は一変してスバルを連れ去った敵だ。一体本当の彼は、彼の目的は何なのかと頭を痛めるのも無理はない。

「フェイトさんが言うには本来はスカリエッティとは正反対の人らしいです。それでも、目的があれば何でもする人でもあるって言っていました」
「……まあ、考えても仕方がないわよね。あたし達はあたし達にできることをやるだけ」
「そうね、理由は捕まえてからゆっくり聞けばいいわ。今は傷を治すことに専念しないと」

 衛宮切嗣という矛盾した行動の塊に対して思うことはあるが今できることはない。明日の不安は明日の自分が考えてくれるとばかりに四人は話を切り上げる。しかし、ここでティアナはあることをふと思い出す。ギンガが戦闘機人と争っている時に訪れた助っ人がいたことを。

「そう言えば、ギンガさん。三人もの戦闘機人をどうやって追い払ったんですか?」
「ああ、それはね、リーゼロッテさんに助けてもらったの」
「リーゼロッテ…さん?」

 聞き覚えのない名前に首を傾げる三人。昔であればその名前は海の英雄ギル・グレアムの使い魔の片割れとして有名であった。さらに現役時は教導隊に勤めていたためにトラウマになるレベルでボコボコにされた者も少なからずいた。だが、幸か不幸か今はそのようなことはない。そのためギンガはあれから説明してもらった内容を三人に伝えていく。

「猫の使い魔でフェイトさんのお兄さんのクロノ提督のお師匠さんらしいわよ」
「そうだったんですか。でも、どうしてそんな人が来てくれたんですか?」
「うーん……八神部隊長が言うには“たまたま”近場に居て来てくれたらしいん
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