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一人のカタナ使い
SAO編?―アインクラッド―
第二章―リンクス―
第17話?木ノ芽風と花風
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タナの素材を集めてたときだよ。……あ、ほら、見えてきた!」
?僕は前方を指差す。三人が一斉に指先の方向を向いた。そこにいるのは予想通り、一人の少年――というよりも、男の子だった。
?手を振ると向こうも気づいたらしく、僕に手を振りながら走ってきた。
「ユウ兄ちゃん!?おはよう!」
「おはよう、ソラ。あのあとは大丈夫だった?」
「うん!?大丈夫だった!」
?にぱっ!?とあどけなさの残る笑顔を僕に向けてくる。僕の笑みもさらに深くなる。
「あれっ、ユウ兄ちゃん。うしろにいるの、だれ?」
「うん、今から紹介するね」
?ソラが僕から覗くように三人の顔を見る。僕も見ると、三人はポカーンとした顔をしていた。……いいね、僕はその反応を見たかったんだ。
「この槍を持ってる人がカイって言うんだ。そして、黒髪でポニーテールの方がカグヤ、長い茶髪の方がアスナって言うんだよ」
?手で指しながら説明する。それを聞くたびにソラがうなずく。ちなみに三人はまだ固まっている。
?だが、次にソラが笑顔で放った言葉に三人はついに起動した。
「じゃあ、カイ兄ちゃんとカグヤ姉ちゃんとアスナ姉ちゃんだね!」
『!?』
?ズキューン?
?そんな擬音がぴったりな表現だった。カイ、カグヤ、そして何とアスナが目を見開いたあと、だらしない笑みを浮かべる。攻略の鬼とは何だったのか、というぐらいだ。
?何か、もう若干引きながら三人の様子を見ていると、ニヤニヤしたままカイが僕の肩に腕を回しながら、
「いやぁ……ユウ……」
「どーよ、カイ」
「兄ちゃんって響き……いいな……」
「……でしょ?」
?同じタイミングで突き上げ、拳をぶつけ合う。お互い家族の中で一番下だから、わかり合えると思っていた。いい酒が飲めそうだ。飲めないけどね。
?女性陣の方を見ると、もう屈んでソラの頭を撫でたりしていた。それを気持ち良さそうにソラが受けている。構ってもらってる猫のようだ。
?女子二人が落ち着くのを待ってから――正確には、あまりにも触られ過ぎて、いじられ過ぎてソラが僕のところに避難してきたのだが――四人でフレンド登録をする。今更な気もするが、アスナともフレンドになる。攻略時に顔を合わせていたが、フレンドにまではなってなかったのだ。
「アスナ、遅い気もするけど寝なくて平気?」
?フレンドリストに登録しながら、僕は尋ねる。
?アスナは「本当に遅いわよ……」と肩をすくめてから、
「大丈夫。最近は、寝ようとしても眠れなくて……」
「それって不眠症っていうやつ?」
「うん、多分……」
「寝たくても寝れない……なら、リラックスできたらいいのかもしれないね」
「そうね……それより、ユウ。わたし、あなたに聞きたいことがあったんだけど」
「何?」
?アスナは少し迷うように視線をそらす。少しだ
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