暁 〜小説投稿サイト〜
異世界に呼ばれたら、魔法が使えるようになりました。
戦闘はあっけなく
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 だから、ドラゴンとしてそれが“現れる”その瞬間を待つ。
 やがて、ふっと空よりも深い蒼の、爬虫類の様なぬるりとした光沢をもつ肌が現れる。
 今だ、そう僕は思った。

「そーい」

 緑色の、土属性の“魔法結晶石”を投げる。
 とりあえずは青いので水属性や、氷による攻撃をする相手だと見てもいいだろう。
 まずは蔓の魔法で拘束。
 
 ようやく形作り始めたドラゴンが、蔓にぐるぐる巻きにされていく。
 それから、と思って目の前のドラゴン相手なら炎の属性の魔法で倒した方が良いけれどその前に、

「炎では蔓が……水分が多いから燃えにくいとはいえ、僕の魔力は強いから消し炭になってしまうかもしれない。となるともう一度拘束系の魔法……同じ水属性を当ててみよう」

 イメージするのは、液体窒素。
 マシュマロを入れるとサクサクになって美味しかった。
 そんな事を思い出しながら僕は、青色の“魔法結晶石”を投げる。

 ドラゴンが蔓ごと凍りついて……そのままひび割れた様に崩れ落ちる。
 ぼろぼろと地面に落ちて山として積みあがったかと思うと、白い光にそれらが包まれる。
 そして、消滅した。

「……え?」

 そこで僕は間の抜けた声を上げたのだった。
 
 
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