第3章 リーザス陥落
第86話 一騎打ち
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の進撃。
だが、不死身である、と言う訳ではない。血を流しすぎれば止まる。それでも、止まる事がないのは、その3人を最小限度の兵力で抑えつつ、周囲へと散開しているからだ。
3人を討つ事はできなくとも、穴はある。ここまで気持ちを入れている戦場でも冷静さを完全には忘れていないのも驚嘆だ。
「ぐっ……、本物のブラックナイツ、ってやつだな……。まさか、あいつらが止められるなんてな……ッ」
自分が率いている部隊の旗色が明らかに悪くなりつつあるミリは歯軋りをしていた。
最大の誤算は、明らかにユーリやリック、清十郎達が止められている、と言う面だろう。
「まさに、少数精鋭。ひとりひとりが強いし、入れ込み具合も、これまでとは全然違う。………ったく、レッドでは赤の軍、今度は黒騎士かよ。どんだけ面倒なんだよ」
「無駄口叩く暇、あるの?」
「叩いてないと、やってられねぇんでな!」
背中合わせになるのは、志津香だ。
後衛の位置に配置されていたのだが、圧されつつある味方を見て、更に魔法兵達の姿も見て、前線近くにまで上がってきたのだ。決して熱くなった訳ではなく、戦況を見ての判断である。
「敵っ、数、多すぎだって、こ、このっ! デビルビーム……! デビル、ビーム!!」
「アテンちゃん、が、がんばってーっっ!! ジュリア、アテンちゃんの、背中、頑張るっ!」
「背中頑張るってなに!? せめて、守る、って言って!」
アテンとジュリアのコンビも旗色が悪そうだ。
アテンの魔法で何とか接近を防いでいるが、それでも突破された数が多い為、攻撃範囲が絞られてしまったのだ。何とか、ジュリアも頑張って? いる様だが、それでも相手が悪いと言える。
「マリア! もっと、撃って!!」
「マリアさーーんっ、ちょっときつすぎですかねーー!! よろしくですーー!!」
ランとトマトが援護の声をあげるのだが、マリアも、勢いに舌を巻いてしまっていた。
「っ〜〜!! 何て連中なのよっ、チューリップが直撃してる、っていうのに、気にせずに向かってくるのよ! こんなの、これまでに無かったわよっ」
マリア達のチューリップ砲撃部隊も驚き目を見開いているのだ。
因みにマリアの最大最強の兵器チューリップ3号は、最前線に配備。ユーリ達よりも前に配備し、敵の進撃を見た通り壁となって、防ぎ続けている。人間である以上、鉄の塊、戦車相手に押し返す真似は出来る筈もなく、徹底的に回避しつつも、小撃を織り交ぜ続け、的を絞らせない戦術をとっている。
実に効果的、効率よく、最大火力を防いでいる、戦術には脱帽だろう。
そして、ユーリ達のいる前線に戻ろう。
「……む」
「ヘルマン第3軍 中隊長 《サレ・カ
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