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うちはオビト逆行物語 [ 逆行?何それ美味しいの?] 壱
うちはオビト逆行物語〜きっと他にもいるから〜
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訳が分からないんだが。
「皆は優しいからなにも聞かなかったけどこれじゃ結局かわらないじゃない、ついでに言っておくとさ、お前が一人でボケっと悩んでるより俺たちに相談した方がいいに決まってるデショ。」
そうペラペラ喋りそっぽを向く。
ボケっとしてんのに悩んでるのか、おかしいな。
でも、コイツなりの優しさなんだろう、照れてるし。
「・・・そうだな、お前に話すってのも一つの手かもな・・・。」
その言葉で一瞬カカシは目を大きく見開いた。
それは困惑なのか、驚きなのかよく分からない感じだった。
カカシは今の俺の発言を聞いて面倒だと思っただろうか。
それとも変なことを言ってしまったと後悔してるだろうか。
・・・何を今更、こんな事まで心配しなくてはいけないんだ。
違う、俺が言うのを、拒んでいるのか?
「別に無理に話さなくていいんだけど・・・。」
何かを察したのか、カカシは控えめにそう言ってくれた。
「いや、もうここまで焦らしておいてそれは無いだろうし、話す。」
俺はカカシに夢の話をした。
もうあまり気にしないようにしようと思ってたが案外話してしまうとやっぱり気になる点が多い。
「・・・ってな、俺もよく分かんねぇんだけどまぁそういう事。」
「・・・。」
カカシは黙り込んでしまっている、まぁそりゃそうだろうけど。
「まぁ、俺はあんま考えないようにしようと思ってんだけどな。」
「そーなんだ、その、カッコつけといてこんなこと言うのもアレなんだけど・・・」
その発言に驚いた。
カカシってこんな奴だっけ!?
「・・・なに固まってんの、俺が謝るのがそんなに珍しい訳?」
「おう。」
即答かよ、とカカシはあからさまに態度をイラつかせる。
あはは・・・、と誤魔化すように目を逸らし笑っておく、面倒臭いし。
「・・・でも聞いてくれただけでもありがたかったよ、なんかちょっとスッキリしたわ。」
「そ、ならいいけど。」
そう言って俺らは笑いあった。
・・・本当はもっと前からこんなふうにしていたかったな。
「じゃ、またな!」
「明日まで遅れてこないでよね、遅刻魔。」
カカシはそのまま走って帰っていった。
「お前はほんとに一言余計だな・・・。」
苦笑いをこぼしつつ、俺は家に向かった。

「ただいま・・・。」
「オビト、おかえり。」
ばあちゃんはちょうど夕食を作ろうとしている所だったようだ。
「・・・ねぇ、ばあちゃん。」
「ん?どうしたの?」
俺の問に優しく返してくれるばあちゃん。
もしかしたら今なら教えてくれるかも知れない、両親のことを。
「あのさ!・・・俺の父さんと母さんって、どんな人だったの?」
その問にばあちゃんは動きを止め、俺を見る。
その顔は笑っていたが、一瞬哀しそうな顔をしたのは気のせいだろうか。

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