第00話:プロローグ
[2/2]
[9]前 最初 [1]後書き [2]次話
に、諸君らの力を借りたい。』
『虐げられ、踏み潰され、今まさに殺されんとしている君ら、一時同胞だった者たちよ。』
『諸君らは敗北者として生まれ、敗北者として死に続ける。その運命を呪うのならば、私のもとに来るがいい。』
才能だけが全てじゃないと証明する。僕の憧れた存在に、僕が届くと証明する。
もし、それが出来たならば――
それは、なんて素晴らしいことなんだろうか。
努力もしてきた。一刀修羅という裏技の様なものも身に付けた。
だけど、それでも世の中の理不尽を前にしては意味が無かったのだ。
『百度繰り返して勝てぬのならば、千度繰り返し戦えばよい。千度繰り返して勝てぬのならば、万度繰り返し戦えばよい。』
『未来永劫、永遠に、勝つまで戦い続けることを誓えばよい。』
『それが出来るというのならば、諸君らが"術"の一部となることを許可しよう。』
『永劫に勝つために。』
『獣のたてがみ――その一本一本が、諸君らの血肉で編まれることを祝福しよう。』
勝ちたい。
運命などというものに縛られず、世の中の不条理に屈せず、真に己の才能と努力の結果で勝ちたい。
「僕は...」
『今はまだ私も君らも、そして彼も・・・忌々しい環の内ではあるものの。これから先、ここでの"選択"が真に意味あるものであったと思えるように』
『いつかまたこの無限に続く環を壊せるように』
『さあ、どうする。諸君ら、この時代の敗北者たちよ。』
『私に答えを聞かせてくれ。』
「僕は...勝ちたいっ!!」
『よろしい。黒鉄一輝、君の願い、確かに聞き届けた。』
一輝が最後に見た影法師は、まるで蛇の様な男だった。
そして、この日を境に黒鉄一輝は一年間の休学届けを提出し、行方不明となった。
そして、一年後。
学園に戻ってきた彼を中心に、世界は動きだす。
[9]前 最初 [1]後書き [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ