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Fate/GrandOrder///OutBre;ak
終わりと始まりの境界で
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ーを奴から遠ざけてくれ」
 アーチャーは消え掛けている躰をなんとか維持し。
 大量の贋作物を出現させた。
「……これだけの剣を投影するなんて」
「難しい事ではないさ。これは全て偽物だからね」
 一斉投射すれば確実にあの男を消滅させられるだろう。
 流石にこれ程の剣を投影するのには時間が掛かったが、バーサーカーのお陰で思った以上にスムーズに事を進ませられた。
「真髄を見せてやろう」
 無邪気な笑顔でアーチャーは男を見つめる。
 その笑顔は探究心から来るものなのか、それとも探求心から来るものなのか……。




「さて、行こうかアイリ」
 全身をプロテクターで身を包んだ男は自分以外、誰も居ない空間で独り言を呟いた。
「あぁ、解ってるよ」
 抑止力に選ばれた男は研ぎ澄まされた数本のナイフを胸元のポケットに収め、白髪を揺らしながら窓の外を見つめる。
「やっと……会えるよ、イリヤ……士郎」
 それは最愛の息子と娘の名前だった。

 また、時空は歪み。本来の√【Fate】から外れてゆく。
 本来、ありもしないその道は誰も望まない。誰も望もうとしなかった茨の道だ。
 衛宮 士郎でさえ。
 この道を選ぶ事は無かった。
 だが、抑止力の代行者として正義の味方として彼は限界した。
 サーヴァント『アサシン』として。
 衛宮士郎 イリヤスフィール・フォン・アインツベルンの父親?衛宮 切嗣?として…………。







 歪みの生じた結果、時空は困惑する。
 決して交わる事のない時間と時間は交差する。
 誰も、望まなかった結末に────誰も望めなかった結末に。
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