暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic1-C移ろいゆく季節〜Sie ist ein Ritter〜
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って、「そういうわけだからさ・・・ダメ?」ルシルに向かって手を合わせてウィンク。ルシルは少し考え込んだ後・・・

「はぁ。・・・そういう理由なら、お呼ばれさせてもらうよ。しかし夜更けに模擬戦なんて、いいのか? 明日、仕事は無いのか?」

「うん、明日は休みなんだよ。だからルシルも今日は――」

OKしてくれた。で、すぐにそう訊いてきたから、だから今日は泊まってって、そう言おうとしたんだけど「あ、ルシルって明日・・・!」ルシルの明日の予定を確認し忘れてた。もし明日、ルシルが普通に朝から仕事だったら全ての予定が総崩れだ。

「俺も休みだ」

「じゃあ、泊まってってよ! 母様も、一度ルシルと顔を合わせてみたいって言ってたし♪」

「・・・・」

「お呼ばれするよ、そう言ったからには今さら無しなんて言わないでよ?」

ルシルの右の袖を摘んで逃がさないようにする。ジッとルシルを見詰めること数秒。ようやく口を開いたルシルは「じゃあ、お世話になるよ」OKしてくれた。やった、って喜びそうになったけど、未だにここは医務局内。大声を出すのはマナー違反だ。そして、出たところで「よっしゃー!」ガーツポーズ。

「早く、早く! 次元港へゴーゴー!」

「あ、おい!」

ルシルの手を引いて、本局の次元航行船の発着場である次元港へ駆ける。その最中に、「プリアムス? 今日、友達1人を泊めるから、夕食1人分追加よろしく♪」フライハイト家の女中長、プリアムスに連絡しておく。

『お1人分でよろしいのですね。判りました。客室のご用意もしておきますね』

「ん、お願いね」

これでルシルの食事の件は心配なくなったから、いつ帰っても大丈夫だ。それからわたしとルシルは、ミッド北部の次元港行きの船に乗り込んだ。そして次元港に到着した後は、レールウェイを乗り継いでベルカ自治領ザンクト・オルフェン近くまで行って、バスで中央部アヴァロンと北部カムランの境界近くにあるフライハイト邸へ。

「実家だって言うのに久しぶりに帰って来たかも・・・」

目の前にそびえ立つ城――わたしの家を眺める。中学に進学してから一度制服姿を見せに帰って、父様や母様の誕生日の時にも帰ってるとは言え、もう4ヵ月近くは帰ってないかな。

「家族が居るんだ。ちゃんと大事にしないとバチが当たるぞ」

家族を亡くしてるルシルのその言葉には重みがある。だから素直に「ん。そうだよね・・・」頷いた。とにかく門の脇にあるインターホン代わりのタッチパネルに触れると、門の向こう側――家の方から、リィンゴォ〜ン♪って鐘の音が鳴った。
毎度思うけど、これって結構な騒音なんだよね。ご近所さんからの苦情は今のところないけど、わたしがこの家の当主になった暁にはもう少し小さめの音に変えようかな、っ
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