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魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Eipic1-C移ろいゆく季節〜Sie ist ein Ritter〜
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申し訳なさそうに頭を下げてるルシルの頭を、「よしよし」わたしはそう言って撫でた。
「・・・なあ。俺、よしよし、なんて言われて頭を撫でられるほどもう子供じゃないぞ?」
「誕生日的には一番下じゃん。それに、頭を撫でるのはルシルの専売特許じゃないよ」
ふわふわでありながらもサラサラなルシルの髪を撫で続ける。やっと、ようやくルシルと逢えて、触れることが出来た。わたしは満足なのだ。ううん、ここで満足するのは二流だ。騎士ゼストに「また来ます」お辞儀したわたしは、ルシルの手を引いて病室を出て医務局の出口へ向かう。
「ねえ、ルシル」
「ん?」
「今日さ、わたし実家に一度帰るんだけど、夕ご飯一緒しない?」
ルシルを家に、夕ご飯に誘ってみる。でもどうせ「悪い。アイリが寮で待っていると思うから」ほら、断られた。けどここで引き下がるほどわたしは素直じゃないよ。チーム海鳴のメンバーの1人である「あ、ヴィータ? シャルだけど」に通信を繋げる。
『おう。なんか用か?』
「うん。あのさ、今日さ、アイリを八神家に連れてく予定とかってある?」
『いんや、ねぇけど。あ、でもそれもアリか。最近、連れ帰ってねぇし』
「そっか。ルシルは今日わたしの実家に寄るからさ。アイリはそっちでお願い出来ない?」
ルシルが帰る理由であるアイリをどうにかさえすれば、ルシルも断る理由が1つ減る。ルシルが、断ったはずだぞ、って視線を向けてくる。わたしが応じないと、「またな」そう言ってすたすた帰ろうとするから、「ちょい待ち」襟首をガシッと掴んで引き止めた。
「かはっ・・・!」
「あ、ごめん」
『はあ? ルシルもこっちに来れば良いじゃねぇかよ。つうか、アイツ全然帰ってこねぇし! マジなんなんだよ』
わたしからの提案に、ルシルに対して不機嫌そうに鼻を鳴らすヴィータ。チラッとルシルを見ると、すまなさそうに顔を伏せてた。今ルシルをモニターに映させると、ヴィータはどんなリアクションを取るだろう。ちょっと気になるけど、や〜らない。
「ルシルには個人的にお願いがあるんだよね。来週、教会騎士団内で昇格試験があるの。わたしの夢、パラディンになるために重要な試験が。ルシルにはそのための模擬戦の相手になってもらおうかなって」
半分本音で、半分建前な理由を伝える。わたしの夢についてはチーム海鳴のみんなは知ってる。だからヴィータも『あぁ、そうなんか。そんじゃあ仕方ねぇか』って納得してくれた。みんな、わたしがパラディンになるって夢を応援してくれてるから。
「ごめんね。アイリのこと」
『気にすんなよ。てか、しっかり気張れよ。ぜってぇ勝て!』
「おうよ♪」
ヴィータと一緒に親指をグッと立て合ってニッと笑う。通信とモニターを切
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