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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第229話 心の悲鳴
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 自分自身の事は勿論、玲奈の事、兄の浩一郎の事も全て『輝かしいキャリア』の一部であり、自分達が《SAO》事件に巻き込まれた事や、SAO事件の後のALOでの事件の企業の大打撃が、全て『自分のキャリアが傷ついた』と感じているんだ。

 そして、さらに言えば、言葉巧みに隠しているが、『ゲームに手を出して、後悔している筈』と言っている時に、『あなた達は』と付け加えなかった。

 そうだ。玲奈に関しては、あのゲームをしなければ、京子の言う幸運とも巡り合わなかった。京子が『施設の生徒は含まれない』と言ったものの、その後に言った『例外』と言う言葉で巧みに躱し、僅かに肯定をしていた。
 つまり、0%の確率のままの結果が訪れていた筈なのだから。

 だからこそ、決して2人のことはささず、されとて 明日奈自身には悟らせる様に言葉を選び抜いたのだ。
 
 そして……明日奈は、戦う気力を全て奪われた気がした。もう何も言い返すことが出来なかったからだ。




 だが、これで終わりじゃない(・・・・・・・)

 ……本当に大きな波紋は。これまでに無かった波紋は此処からだった。





 明日奈は 力無く、立ち上がろうとしたその時だった。


『……母さんに、何が判るっていうの………』


 消え入りそうな声が聞こえてきた。
 この静寂な空間において、僅かな声量でも聞こえる筈なのに、気のせいだったのではないか? と思える程の小声。
 京子も同じ感じだった様で、返事を返すことは無かった。だが、声が聞こえた気はした為、ワイングラスに口をつけていたのを離し、グラスを置いた。

 それと同時に、――……始まった。



「……母さんに、わたし達の何が判るっていうの!!!!」



 烈火の如く、椅子から立ち上がって憤激するのは玲奈だった。

 指しの京子もこればかりは想定外だった。今まで――無かったこと。それは 久しく忘れていた、と言った類ではなく、間違いなく、一度も無かったことが起きたのだから。

 真っ向からの反論はあったとしても、感情のままに、言葉をぶつけられることは。

「……れ、れい……?」

 明日奈は思わず息を飲んだ。
 もう、戦う気力を根刮ぎ奪われたと感じていた自分とは違い、今回の憤怒を腹の底にまでずっと貯めていたのだろうか、或いは 玲奈の想い人のことを言われ続けていたあの京都での時からの積み重ねなのか、それは 明日奈にも判らなかった。

「…………」

 京子は、想定外だったものの、決して取り乱すことはせずに、ただ 玲奈の目を見ていた。

「母さんが、キリト君。……和人君の何を知ってるっていうの! お姉ちゃんやわたしが、戦ってきたあの世界のことを、なんだと
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