【ソードアート・オンライン】編
133 12月8日
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逆ナンされた、覚えてある声の主──ピーチから声を掛けられる。……声を掛けられたのは良かったが、ピーチは俺を見た瞬間疑問符を頭に掲げながら俺の名前を確認してくる。
「君の名前がピーチで、昨日この場所でまた君と会う約束した男性プレイヤーの名前ならそうだろうな」
「えっ…? じゃあなんで──そんな装備≠ネんか身に付けてるの? ……だってそれ≠チて、見間違えじゃなきゃあ──昨日案内したショップでは最高級マントだよね?」
俺の装備しているマントを見ては「私でも手が出せないマントなのに…」と溢すピーチ。
俺の今の恰好は初期装備に≪スコーピオン≫添えただけだよ>氛氓セなんてどこからどう見ても言えはしないので、ピーチの驚きのあまりにやっと出せたであろうその呟きは、ある意味で正しいものである。
……もちろんの事ではあるが、【GGO】のプレイ時間が10時間未満の俺でもそんな──高価な装備を揃えられたのも理由はあった。
「……100万クレジットはしたはず…。でも多くとも、たった12時間かそこらで稼ぐとしたら…。……あっ──もしかして、ギャンブル?」
「Exactly(そのとおりにございます)」
昨日、ピーチは俺に賭場──ギャンブルの出来る場所≠訊かれた事を思い出したのか、直ぐに俺が金を稼げた理由を当てる。……実際ピーチに教えてもらった賭場に入って割りと直ぐにフィーバータイムに突入した。
……それこそ端数を切り捨てて50M(メガ)クレジットと云う──現実換算にして50万円くらいは荒稼ぎ出来てしまったのだ。……うっかり熱中し過ぎて他の賭場に訪れていた数人のプレイヤーの目を集めてしまったのはきっとご愛敬。
「初期資金を全部全か零か(オール・オア・ナッシング)≠ナルーレットに注ぎ込んだ。……なに、ちょっとしたコツとそれなりの動体視力があれば、AI相手なら負けは無い。……だってAIの投げるボールの速度とホイールを回す速度が一定だったからな」
「うわぁ…」
したり顔──もとい、どや顔で語る俺に引いたのか、ピーチは俺から軽く距離をとる。
現実世界≠ナのカジノなら、ボールを投げ入れたりホイールを回したりするディーラーの気運やそのカジノの湿度や温度等を考慮しなければならないが、【GGO(このゲーム)】≠ノはそこらへんの無作為さ≠ェ無かったので、労せず──それこそ2〜3時間でそこそこ≠フお金を稼げてしまった。
……ちなみに間違えてはならないのが、俺がピーチに語ったこれらのルーレット攻略法は、前々世で読んだ【ギャンブルッ!】と云う漫画にあったルーレットのトンデモ攻略法を、身体能力が
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