69話 「彼女」
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もトウカや周りも「モノトリア長子」って言っていたし……ああ、僕こそ悪いんだ。
「……、私を責めないの?」
「なんでよ。あ、そうだ、強いていうならこれからは女の子らしくして貰おうかしら……ねぇ、ククール?」
「あ、あぁ。その格好もいいと思うが、そのままは勿体無いと思う……からな、トウカ。着飾るのがレディの特権だ」
「……、……あぁ」
右目をぐっと手で押さえ、トウカは俯いた。見開いた左目は、揺れている。それは、涙?いや、そうじゃないな。トウカは泣かない……泣かないんだろうな。意地でも。
「みんな……ごめんなさい。そして、ありがとう」
誰が見ても少女らしい、そんな表情を浮かべて……そんな顔は見たことがない……トウカは、小さく微笑んだ。肩の荷がおりた、と言わんばかりの儚くも優しい笑顔だった。
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