65話 日誌
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ス 天気くもり 気温暑い
サザンビークに進み出して五日目。(素朴で少し大きい字だ)
休憩五回。二回トウカの兄貴からアモールの水をいただいた。
サザン湖をこえた。ペースは遅い。
朝飯はサンドイッチ、昼飯はパンと魚、夕飯は肉のスープとパン。エルトの兄貴とトウカの兄貴が作られた。(賞賛が少し続く)
見張り番は俺とトウカの兄貴で、トウカの兄貴が壊れた盾の修繕を試みるらしい。ありがとうございやす。
旅日誌●日目 記入者エルト 天気晴れ 気温比較的低め
サザンビークに向けて出発し、六日目。
休憩九回。ここに来て疲労がたまったのか全体的に動きが鈍い。回復魔法が追いつかずアモールの水が宙を舞う。単騎突撃したトウカが回復役とは如何なるものか。(ククールによる「悪かったな」という乱れた文字が書き足されている)
もうじき着くと地図から読み取れる。
朝ご飯はパンとスープ、昼飯は干し肉とパン、晩飯はパンと肉と魚。(焼き方について詳しい解説がついている)
トウカが狩りをするようになって助かるが、誰かあの貴族の野生化を止めれないのだろうか。(ゼシカの字で「アンタが止めなさい」と強い筆圧で書き込まれている)
寝ずの番はエルトとククール。トへロスより先にトウカが聖水を撒いたので魔法はなしである。
旅日誌▲日目 記入者ククール 天気快晴 気温暑い
サザンビークに向けての七日目。サザンビーク到着。
休憩二回。後少しだからかペースが早いがてめぇら怪我するな。魔法の聖水消費五。
エルトとヤンガスがとうとう盾を割る。本当に辞めてくれ。割れた盾で魔物を攻撃するあいつらはたくましい。だがこっちの胃を考えろ。(ゼシカによる激しい同意の言葉が付け足されている)
朝飯はサンドイッチ、昼飯もサンドイッチだ。だから俺にレパートリーを求めるな。相変わらずトウカが旨い旨い言っていたので追加で作った。そしたら午後、やたらと守られた。餌付けしたつもりはないぞ。
今日は少し早いが宿に泊まって明日に備える。
・・・・
一週間分の日誌を読みながら寝てしまったエルトの手からその束を取り上げる。穏やかな顔をしたエルトの気持ちも良く分かるほど、それに書かれた文字は温かく優しいみんなの思いが記されていた。仲間がいるってすごく心に響くことだよねと思うよ。
「よいしょっと……」
机に突っ伏したエルトとベッドに放り込むと、それを目撃していたククールに笑われてしまう。なんでお姫様だっこかって?別にエルトが目を覚まさない抱き上げ方だったらなんでも良かったんだけどなぁ……。自分より身長高い奴を簡単に持ち上げている様子がシュールだって?……褒め言葉かな?
最早交換日記にも似た使い方になって
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