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剣士さんとドラクエ[
62話 情報2
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人の姿は見えなかったんだけど、エルトには見えた?」
「僕にはカジノの関係者らしき黒い服の男の人と、バーテンダーみたいな赤い服の人に見えたけど……」
「ありがとう。ボクはそのバーテンダーの方に行ったほうがいいと思うけど、みんなはどう思う?カジノの関係者の口を割るよりは簡単そうに思えるけど……」
「あっしはそれでいいと思うでがす」
「まあ、妥当だな」
「それでいいわよ」

 ……みんなは賛成なんだね。

 さて、バーテンダーみたいな服装って言ったのはエプロンしてたからなんだけど……酒場かレストランかな?街の地図見て探さないとね……。

「宿屋の建物の地下が酒場だから行ってみよう」
「……なんで知ってるの?」
「ベルガラックに来たことあるって言ったでしょ?地図だけ暇だから眺めてたんだ」

 ……まったく、大した記憶力で。

 それを聞いたみんなは踵を返して地下へ降りていく。その中でダダダダダッと駆け下りていくトウカがあっという間に階下に飛び込んでいくのが小さく見えた。呆れたように首を振るククールに同感だよ。……なんかククールの目がストレスにやられてるうつろな目から微笑ましいものでも見たような目に変わっているように思うんだけど……世界の渡り方を悟ったのかな?あ、駄目だった。ちょっとだけ目を逸らしたね……。

「……下にいる客驚かしてつまみ出されたりしないだろうな?」
「やめてよ、そんなこと言うの」

 階段を歩きながらぼそっと言われた不吉極まりない言葉をひきつった顔で否定しておいた。

 階下では、腰に手を当てて僕達を待っていたトウカが比較的大人しく待っていたので心底安心する。こちらをちらちらと何人かのお客さんに様子を伺われるから……うん、完全に目立たなかったわけではなかったんだろうけど……というか何度も思ってるけどトウカはどこに培ってきたはずの常識とかを置いてきたのさ?

「……遅い。で、あの人だと思うんだけど……」

 目立たないように小さくカウンターの中を指さすトウカ。その指先をたどってみれば……たしかにさっき見た赤い服の男の人がグラスを磨いているようだった。おお……一発で見つけれるのは良かった。にしてもこっちに気付きもせずに……ああ、悪いけど下手したら、これからすること、彼のトラウマになるかも。

「……こんにちは、バーテンダーさん」
「おや、いらっしゃい。綺麗なお嬢さん」
「ちょっと話が聞きたいんだが、良いか?」
「……私に話せることなら構いませんが」

 ……君たちが率先して聞くんだ?それは男の人にトラウマが残らないようにするための気遣いなの?それとも脅すときはトウカに任せるの?……駄目だ、僕の考えは最近物騒で常識的に判断出来ないや。そもそも脅すまでもなく話してくれるって考えれないのが
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