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ソードアート・オンライン〜Another story〜
マザーズ・ロザリオ編
第228話 結城家の食卓
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家族《・・》いや、皆一緒、皆の家族との団欒の思い出に……。
その時だった。
「……あなた達。また、あの機械を使ってたの?」
ぴん、とした声が。食事に手をつけて初めて場に響いた。
その言葉に、明日奈はちらりと母親に視線を向けて、小さく頷き、玲奈も遅れて頷いた。
「……うん。みんなと宿題する約束があったから」
「冬休みは、中々 みんなにあえなかったから、向こうだったら、直ぐに会えるから……」
言葉のひとつひとつを選んで 発言をする。
基本的に 《明日奈》の名前が上がっている時は、玲奈は口を挟まない。そして 《玲奈》の名前が上がった時は、明日奈は、よ程の事がない限り、口を挟まない。
自然とそう言うルールが出来上がってしまっていた。
そして、今回……、京子は『あなた達』と言っている為、明日奈と玲奈の2人が答えたのだ。
「宿題なんて、自分の手でやらないと意味は無いわ。それに、あんな機械使っても あってることにはならないわよ。……大体、宿題なんて1人でやるものです。100歩譲っても、あなた達2人だけ。……友達と一緒じゃ遊んじゃうだけだわ」
あの世界の事は、京子は理解してくれないのは解っていた。
自分自身のてでやっている事には代わらず、実際に相手の眼を見て、五感の全てで相手を感じる事が出来る世界である為、何一つ代わりない。
だけど、その世界を認めようとしてくれないのだ。
「いい? あなた達には遊んでいる余裕はないのよ。他の子よりも2年も遅れたんだから、2年分 余計に勉強をするのは当たり前です。何よりも明日奈。あなたがしっかりとしてる所をみせないと、玲奈にも示しがつきませんよ」
京子がそこまで言った所で、『私はそこまで子供じゃない。……お姉ちゃんはしっかりしてる。自慢のお姉ちゃんなの』と、玲奈は、力いっぱい言いたかった。でも、喉の奥に何かが引っかかってしまったかの様に、言葉が出てこなかったのだ。
自分の名を出された明日奈は、やや俯かせながらも、正面から答えた。
「……勉強はちゃんとしているわ。二学期の成績通知表、プリントして机に置いておいたでしょう?」
明日奈はそう返した。
……成績に関しては以前、順位表・点数で負けてしまった相手がいる。その時は 京子に目を見開かれたが、相手が相手だった為、別段言われなかった事があったと記憶している。
逆に、その時はこの京子も 感心さえもしていたから。そして
今
(
・
)
。
殆ど差もなく、同着が多い。玲奈も少しばかり及ばない部分はあるものの、それは殆どケアレスミス。誤差の範囲内。京子の示すノルマに似た数値は確保出来ている筈なのだ。
だから、
大丈夫
(
・・・
)
だと、思っていた。
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